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日本で6戦2勝→米3冠レース有力馬。
マスターフェンサーの状態が急上昇。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2019/06/07 17:00
ベルモントSにエントリーしたマスターフェンサー。日本馬としてアメリカ3冠の舞台で存在感を見せられるか。
サンデーの血が米国で結果を出せるか。
株式会社吉澤ステーブルを営むオーナーの吉澤克己氏は「こんなに成長してくれるとは驚きです」と愛馬がアメリカのGIに有力馬の1頭として挑戦できることに目を細める。
「マスターフェンサーの母はキーンランドで自分が買った馬なんです。デピュティミニスターの仔だったので、サンデーサイレンスの血を入れたくて手に入れました」
こうして母系からサンデーサイレンスの血を引くヴァーミリアンをつけ、産まれたのがエポックだった。角田厩舎に入った同馬は新馬勝ちでデビューを飾ると、現在はオープンまで駒を進めた。
さらにサンデーサイレンス→ハーツクライから血を引くジャスタウェイをつけて産まれたのがマスターフェンサーだった。
「本当は芝馬を、と思っていたけどダートに強い仔が出てきました」
笑いながら、そう言う。しかし、ダートに強い馬だったお陰で、こうしてアメリカ遠征ができたのだから、分からないものだ。
「アメリカはセリだのなんだので、ここ15年くらい毎年、来ています。私の名義の馬をこちらで持ったこともありました。そのお陰もあって人脈も出来ていました。だから今回の遠征も多くの方がサポートしてくださいました」
そうして挑んだケンタッキーダービーで、あまりの雰囲気に身震いした。
「最高の雰囲気でした。今回の遠征はまだ終わっていないけど、また毎年でもアメリカに挑戦したい。ケンタッキーダービーに持ち馬を送り込みたい。そう思いました」
まずはこのベルモントSで果たしてどのくらいの結果を残せるか。日本時間、日曜早朝の大一番に注目していただきたい。