“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
U-20W杯初戦で南米得点王を封殺。
CB瀬古歩夢に漂うリーダーの風格。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byDaisuke Nakashima
posted2019/05/24 11:45
背番号4・瀬古歩夢を中心に南米王者をOGの1失点で抑えたU-20日本代表。開幕戦で貴重な勝ち点1を掴んだ。
次戦はライネス要するメキシコ。
「CBである以上、たった1つのミスも失点に関わります。今日も(61分のシーンで)サイドチェンジしようとしたボールが完全に奪われていたら、かなり危ういピンチを作られていた。CBとして波があってはいけないですし、もっともっと安定した落ち着いたプレーをしたい。
CBというポジションは経験を積めば積むほど、味が出てくるものだと思うので、それを積み重ねていきたい」
そう話す彼の表情は、逞しさと頼もしさを感じさせてくれるものだった。2017年U-17W杯は大会直前に負傷し、出場できなかった。彼にとって初めての世界の大舞台での一戦は、彼に多くの財産を与えた。
「DFリーダーとしての自覚はしっかりと持ってやっていきたいです」
瀬古歩夢は大きな一歩を踏み出した。守備のマイスターとして、かつエースキラーとして、これから先はさらに彼にかかる責務は増すが、それを背負う覚悟はより深まった。
すべてはチームのために、そして彼自身のために。
まずは26日のグループリーグ第2戦、絶対的エースのMFディエゴ・ライネス(ベティス/スペイン)を擁するメキシコ戦に向け、意識を研ぎ澄ましていく。