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影山ジャパンの初戦は南米王者と。
U-20W杯、決勝T進出の可能性は?
posted2019/05/21 17:30
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
「2017年の2月頭に立ち上げてこの大会をターゲットにして活動してきました。この年齢で世界を代表する国、選手たちと戦える非常に貴重な場だと思っているので、選手のポテンシャルを思い切って発揮できるように準備して、ポーランドの地に乗り込みたいと思っています」(U-20日本代表・影山雅永監督)
いよいよ23日からポーランドで開催されるU-20W杯が開幕する。ここでは日本がグループリーグで対戦する3カ国の紹介を中心に、大会プレビューをしていきたいと思う。
グループBに入った日本の初戦の相手はエクアドル。激戦区である南米予選を1位で突破した難敵といきなり激突する。
エクアドルには192cmの高さと屈強なフィジカルを誇る同国の次世代DFリーダーと呼び声高いCBジャクソン・ポロゾ(ブラジル/サントス)や、今季からスペインのバジャドリーでプレーする188cmの長身FWスティーブン・プラザなど、すでにA代表を経験する将来有望なタレントが揃う。
エースはU-20南米選手権得点王。
中でもU-20南米選手権得点王のエースストライカー、レオナルド・カンパーナ(バルセロナSC/エクアドル)はチームでも絶対的な存在だ。18歳の新鋭FWは187cmの高さを持ちながら、抜群の俊敏性とテクニックを誇り、自らの力で運んでいくドリブルはかなりの破壊力を持つ。
さらにこのチームのキーマンとなるのが、左サイドバックのディエゴ・パラシオスだろう。オランダのヴィレムIIでプレーする彼は、169cmと小柄だが、爆発的なスピードと細かいボールタッチ、正確な左足のクロスでチャンスを量産。ドリブル突破だけでなく、味方との連係を駆使して左サイド深くにえぐりこむことができるため、彼のクロスからプラザやカンパーナがゴールに結びつける形には注意が必要だろう。
まさに強さと上手さをハイレベルで組み合わせたタレント軍団が「南米王者」という看板を引っさげて乗り込んでくるのだ。
「初戦が重要。そこで手応えを掴めるかどうかが、今後の展開に大きく関わってくる。だからこそ、全員で勝ちに行きたい」とキャプテンのMF齊藤未月が語ったように、初戦がいきなり難敵だからこそ、いい形で乗り越えられればチームに大きな勢いがつく。大会を占う重要なオープニングゲームとなる。