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インテルの風紀を乱す毒婦ワンダ。
夫イカルディは主将を剥奪され……。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byGetty Images

posted2019/02/20 11:15

インテルの風紀を乱す毒婦ワンダ。夫イカルディは主将を剥奪され……。<Number Web> photograph by Getty Images

人気グラビア・アイドルだったワンダ・ナラ(右)。イカルディと結婚する前は元アルゼンチン代表マキシ・ロペスの妻だった。

インテリスタも怒り心頭。

 イカルディはウィーン遠征に招集されながら同行を拒否し、一連の騒動に辟易しているインテリスタたちの怒りに火を注いだ。

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙のアンケートでは、3万近い投票数のうち圧倒的多数の85%以上が、解任を選んだクラブの判断を支持。ロッカールームに混乱をもたらす存在として、もはやイカルディに主将の資格なしと断罪したのだった。

 イカルディが当時の監督マンチーニからキャプテンマークを渡されたのは2015年の夏、開幕前のことだ。チーム3年目、まだ22歳だった。

「キャプテンであること」とは、何を意味するだろう。

 インテル一筋20年、1992年から5シーズンにわたって主将を務めた“大叔父”ベルゴミは「日々グラウンドの中でも外でも模範を示すこと。物事が上手くいっているときもそうでないときも問題から逃げずに立ち向かい、チームへ忠を尽くすことだ」と、その心得を説く。

 主将解任という荒療治を「過ちを犯した息子の成長を願い、父親があえて厳しい罰を与えたのと同じ」と捉え、「クラブとチームを守るために厳しい鉄槌を下さねばならないときもある」とマロッタCEOとスパレッティ監督の決断を尊重した。

インスタで膝痛を訴えるイカルディ。

 四面楚歌のイカルディはお得意のインスタグラムで右膝痛を訴え、24節サンプドリア戦の招集を回避した。

 インテルの新しいキャプテンマークは、GKハンダノビッチの腕に巻かれている。

 黒星を喫した試合後は誰も話したがらない。それでもメディアはどうしてもコメントが欲しいから、クラブは1人だけ“敗戦処理係”をミックスゾーンに送り込む。ハンダノビッチは、そんな誰も引き受けたがらない役回りも進んで引き受けてきた。仲間たちが恩義に感じないはずがない。

 寡黙で知られる新主将は、SNSよりグラウンドのプレーで評価されることを好む。

「主将が誰かなんてことより、インテルが勝った。そのことの方が大事だ」

 インテルはサンプドリアに2-1で勝ち、連勝を収めて3位の座を守った。しかし、シーズンはまだ3カ月以上も残っている。

【次ページ】 御大ベルゴミからの訴え。

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