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高津臣吾二軍監督に聞いてみた、
ヤクルトV字回復の背景と今季展望。
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph byKyodo News
posted2019/01/05 11:30

9月16日、一軍デビュー戦・第1打席での村上宗隆の2ランホームラン。ヤクルトの未来の4番としての運命は、ここで決まった!
楽しみな若手選手の台頭。
CSで敗れたとはいえ、2018年のシーズンを見る限り、ヤクルトの未来には大きな可能性がある。二軍では、将来のヤクルトを背負って立つ若手が台頭してきたからだ。
特に鮮烈だったのは、九州学院高からドラフト1巡目指名で入団した村上宗隆だ。
9月16日の一軍デビュー戦の第1打席、いきなり本塁打を放った。これだけ興奮を呼び起こすルーキーは、そうそう現れるものではない。
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それ以降一軍ではヒットが出なかったものの、二軍ではシーズンを通して2割8分8厘、17本塁打、70打点に加え、16盗塁をマークして、高卒ルーキーとしては抜群の成績を残している。
加えて、10月に宮崎で行われたフェニックス・リーグでは、阪神戦での1試合3発を含む17試合で10本塁打をマーク、度肝を抜いた。
村上は間違いなく4番になる。
将来、村上は間違いなくヤクルトの4番に座る。高津二軍監督はいう。
「来シーズン、村上は一軍で活躍する機会が多くなるでしょう。僕としてはもちろん、一軍でレギュラーに定着するようになったらうれしいけれど、一軍はそうは甘くないです。もしも二軍での時間が必要になったら、じっくりと成長を促します」
加えて、龍谷大平安高から入団した3年目の先発、高橋奎二が10月2日の横浜DeNA戦で初勝利をマーク。
「いまのところ、10日に一度の先発であれば、十分に仕事が出来る」(高津二軍監督)という高橋だが、体力を上積みしていけば、近い将来、ローテーションの一角を担うようになるだろう。