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『ファンタジー』で見るプレミア。
ゲーム内でサラーより人気なSBは? 

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吉江武史

吉江武史Takeshi Yoshie

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photograph byUniphoto press

posted2019/01/04 16:30

『ファンタジー』で見るプレミア。ゲーム内でサラーより人気なSBは?<Number Web> photograph by Uniphoto press

日本での知名度はそこまでではないが、ゲーム内では超有名人のドハーティ。そんな副次効果もあるのだ。

サラーやアザールに続いて……。

 選手のスコアは、前述の通り「現実の試合でのプレー」がポイント化されたものだ。試合に出場すれば1pt、ゴールを決めればDFなら6pt、MFなら5pt、FWなら4pt、GKやDFはクリーンシートで4pt、GKはセーブ3回で1pt……といった具合に加算されていく。

 その他、パスの本数や成功率、タックル数、ドリブル成功回数など様々なプレーで付与されるボーナスポイントもあり、かなり「ポイント=現実世界での活躍度」という精度は高い。そこで、ファンタジーのスコアから2018-19シーズンのプレミア前半戦で活躍した“コスパの高い選手”を紹介してみたい。

 今季ここまでの『トータルスコア』を見ると、トップはサラーで、アザール、ピエール・エメリク・オーバメヤン(アーセナル)、ラヒーム・スターリング(マンチェスター・C)、ハリー・ケイン(トッテナム)といわゆる有名どころが続く。

 だが、この上位5傑に続くのはリバプールのアンドリュー・ロバートソン、チェルシーのマルコス・アロンソというDFの2人。それぞれのチームを日常的に見ているファンでなければ、やや見慣れない名前だろう。

モウリーニョがロバートソンにうんざり。

 ともに左サイドバックの彼らは、リバプールとチェルシーが誇る最高の「いぶし銀」だ。

 スコットランド代表のロバートソンは、目下首位をいくリバプールきってのハードワーカー。その抜群の走力はサイドの上下動だけでなく、スプリントの連続が要求されるユルゲン・クロップ監督のプレッシングスタイルの中でも存分に生きる。時には敵のDFにまで果敢にプレスをかける姿は、先日リバプールに敗れてマンUの監督を解任されたジョゼ・モウリーニョが「(試合が終わっても)まだロバートソンを見ることに疲れている。毎分100mスプリントをするんだから信じられない」とぼやいたほど。

 その頑張りっぷりでファンから絶大な人気を誇るうえ、同時にクロスの精度やビルドアップに参加するセンスも持ち合わせており、高評価も納得の実力者である。

 一方のM・アロンソは超攻撃特化型SBで、高い身体能力と質の高い左足キックはリーグ有数だ。今季から指揮を執るマウリツィオ・サッリ監督のポゼッションスタイルの中で、常に高い位置を取り、相手の裏を突いて矢のように飛び出すオーバーラップは大きな武器。特にシーズン序盤はアザールとともに左サイドで大暴れし、ここまで1ゴール3アシストを記録している。

 また彼は今季のファンタジー・プレミアリーグで「最も多くのユーザーがチームに入れている選手」でもある。ゲーム上のポイントに直結するような決定的な仕事ができる稀有なDFだからか、全ユーザーの43.2%が彼を獲得しており、これはサラー(39.6%)やオーバメヤン(36.8%)らの人気者を上回る。

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モハメド・サラー

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