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香川や乾、昌子がアジア杯選外でも
森保監督が「ベスト」と言う理由。
posted2018/12/14 13:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Takuya Sugiyama
みなさん、こんにちは。
サッカー日本代表、来年1月に開催されるアジアカップ(UAE)のメンバー23人が発表されました。Number WEB編集部から再び、「池上彰さん風に解説をお願いします」というリクエストがありました。
ただ、編集部からの質問は1つだけ。「森保一監督が今回のメンバーを“現時点でのベスト”と言い切る理由」について、です。それでは私なりの解釈を説明させていただきます。
質問の裏側には、結果が求められるアジアカップで香川真司、乾貴士、岡崎慎司、昌子源らロシアワールドカップメンバーは呼ばなくていいのか、という疑問が含まれているとは思います。
“現時点でのベスト”発言から見えてくるものとは一体、何か。
ノーサプライズは信頼の証し。
これまで9、10、11月と3度、親善試合での招集機会があり、強豪ウルグアイに勝利するなど4勝1分けと結果が出ています。内容も伴っており、メンバーをいじる必要はないという判断。つまりノーサプライズは、これまで招集してきたメンバーに対する信頼の証しだと言えます。
常連組のなかでは離脱していた長友佑都や青山敏弘が戻ってきて、一方で三竿健斗がケガで呼べないという状況になりました。唯一、大迫勇也、北川航也に続いてフォワードのもう1人が流動的でしたが、10月の代表戦をケガで辞退した浅野拓磨を復帰させました。
浅野は所属のハノーファーで出場機会に恵まれない状況ですが、森保監督は欧州視察で本人の状態を確認しています。
9日のマインツ戦では7試合ぶりにスタメンで出場しましたし、元々、サンフレッチェ広島時代の教え子。サプライズと言うほどでもありません。青山とのホットラインもありますし、主にジョーカーとしての起用を考えているとは思います。森保ジャパンになって招集してきた選手で十分、勝負できると判断したのでしょう。
そしてメンバーの入れ替えが少ないということは、森保監督の思うように(またはそれ以上に)チームづくりが進んでいるとも言えます。