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ユーベの「史上最強」論争が勃発。
ロナウドの加入でセリエを独走中。
posted2018/12/12 11:30
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph by
Getty Images
強い。強すぎる。今季のユベントスの強さは異常だ。
山場と見られていた週末のインテル戦も1-0で難なく制し、セリエAの首位は盤石。2位ナポリとの勝ち点差はすでに8ポイントも開き、国内では独走体制に入った。
カンピオナートはまだ3分の2も残っているが、もしユーベがスクデット8連覇を逃したらむしろそちらの方が大事件になるだろう。
今季のユーベが14節終了時点で記録した、開幕から13勝1分という圧倒的戦績は、1949-50年のユーベと昨季のナポリが残した記録(12勝2分)を抜いて、リーグ歴代1位に相当する。
最終兵器クリスティアーノ・ロナウドは15節までに10ゴールを挙げ、セリエA得点ランク2位タイに君臨。懸念されていた順応不安説を一蹴し、名門のロッカールームとイタリアン・カルチョにすんなり溶け込むと、その練習態度と勝利への貪欲さで、常勝軍団にさらなる刺激と好影響を与えていることは万人が認めるところだ。
ユーベは、チャンピオンズリーグでもすでに決勝トーナメント進出を決めた。今季のチームが見せる異質の強さに、ファンの間ではある議論がいよいよ現実味をもって語られ始めた。
今季のユーベは、クラブ史上最強ではないか?
ユーベ史上最強はどのチームか。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は、9月に「ユーベ史上最強チーム」を問う3択式のアンケートを行った。
国内最多のリーグ優勝回数を誇る強豪クラブという性質上、候補を絞るだけでも難問のはずだが、今季の「'18-'19年型」とともに選択肢に上げられたのが、過去にチャンピオンズ・カップ/リーグを制した2チームだった。
【1984-'85年型】
監督:トラパットーニ
GK:タッコーニ
DF:ファベーロ、ブリオ、シレア、カブリーニ
MF:ボニーニ、タルデッリ
FW:ブリアスキ、プラティニ、ボジェク、ロッシ
【1995-'96年型】
監督:リッピ
GK:ペルッツィ
DF:トッリチェッリ、フェッラーラ、ヴィエルコウッド、ペッソット
MF:コンテ、パウロ・ソウザ、デシャン
FW:ラヴァネッリ、ヴィアッリ、デルピエロ