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ルメールの判断、度胸、運は段違い。
4戦目の馬で菊花賞制覇の名手ぶり。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2018/10/22 11:20

ルメールの判断、度胸、運は段違い。4戦目の馬で菊花賞制覇の名手ぶり。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

デムーロとの息詰まる直線勝負。最後に制したのは鞍上ルメールのフィエールマンだった。

17年ぶりに関東馬が菊花賞を。

 フィエールマンは、今年1月の新馬戦でデビューし、4月の山藤賞(500万下)で2勝目を挙げ、7月の3戦目のラジオNIKKEI賞で2着になって以来、3カ月半ぶりの実戦だった。

 怪我をしたわけでもないのに、ここにぶっつけで臨んだのは、一戦ごとに全力で走り、ダメージが残ってしまうからだという。過去3戦で1800mしか経験していなかったのに、大幅な距離延長をあっさり克服した。

 かつて、フサイチコンコルドが僅か3戦目にして1996年のダービーを制したときに近いインパクトのある勝利だった。

 ルメールの騎乗も見事だったが、こうして力を出せる状態に仕上げた、手塚調教師をはじめとする、陣営の努力には頭が下がる。

 関東馬が菊花賞を勝ったのは、2001年のマンハッタンカフェ以来17年ぶりのこと。なお、1着から4着までノーザンファームの生産馬が独占した。

 どうしてもルメールに目が行ってしまうが、10番人気のユーキャンスマイルを3着に持ってきた武も、スプリンターズステークス(13番人気ラインスピリット)、秋華賞(3番人気カンタービレ)につづく、GI3戦連続3着と、さすがという騎乗を見せている。

 豪華メンバーが揃った今週の天皇賞・秋で、ルメールは昨年のダービー馬レイデオロ、武は一昨年のダービー馬マカヒキに乗る。ダービー馬を操る名手の腕比べも楽しみだ。

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