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青山敏弘って「チルドレン」なの?
森保監督との年齢差的にはむしろ……。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/08/31 11:40
青山敏弘は森保一監督がサンフレッチェ広島時代に不動の主力として起用した。そこで培ったノウハウを代表に還元する時だ。
風間監督も川崎時代に息子を。
A代表で集まれる機会は限られます。昔と違い、今はもっと日数が少なくなっています。昔ほど強化合宿を張ることもできません。オシムさんもそうですが、自分のやり方を熟知する選手(チルドレン)を呼んで、浸透させるやり方はセオリーだと言っていいでしょう。
7色のビブスを使ったトレーニングの意図など、ジェフの選手たちがチームメイトに補足で伝えていたことを思い出します。
話は脱線しますが、名古屋グランパスの風間八宏監督が川崎フロンターレの監督に就任した2012年に長男の宏希選手、二男の宏矢選手もフロンターレに呼ばれました。
独特な攻撃サッカーは今でこそ認められていますが、立ち上げ当初は「理想はわかるけど、本当にうまくいくの?」と懐疑的な目もなかったわけではありません。
2人とも風間監督の影響を受けて育っているはずで、クラブもそこに目をつけたのではないでしょうか。「風間イズム」がスピードを持ってチームに伝わっていくには、手っ取り早い方法だと考えたのかもしれません。
森保監督と青山の年齢差は18歳。
さてさて、話を森保監督に戻しましょう。
32歳の青山選手が招集されたことは驚きでも何でもありません。今季首位を走るチームで、攻守にわたって存在感を発揮しています。縦パスの切れ味は、見ていてホレボレするほどです。代表に呼ばれて当然の活躍をしています。
そして森保監督時代に3度のリーグ制覇を経験しています。現在のパフォーマンスと森保イズムを知る存在であることを考えれば、彼の招集は十分に予想されたことでもありました。
ですが「チルドレン」と言われると、ちょっと違うような気がするんですよね。
「チルドレン」が流行った2005年当時、バレンタイン監督55歳、オシム監督64歳でした(ちなみに小泉首相は63歳)。選手たちと年齢差がありました。
森保監督は現在50歳。青山選手とは18歳差です。教え子、愛弟子には変わりないんですけど……。