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第2の小野伸二、稲本潤一を探せ!
森保一監督に望むU-20との融合。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2018/07/30 18:30
1998年のフランスW杯で18歳にして出場した小野伸二。こういった若手の抜擢が日本の層を分厚くするだろう。
小野や稲本らのようなうねりを。
いずれにしても、日本代表がW杯出場を逃すことはなく、五輪の出場も続いていることで、U-20世代での躓きが継続的に問題視されることはなかった。'17年に5大会ぶりのU-20W杯出場を果たし、ベスト16まで勝ち残ったことで、サッカー界全体が安堵したところもあった。
森保監督は日本代表監督の就任にあたって、「五輪世代から日本代表に呼べる選手が出てくれば、下の世代から五輪代表へ呼べる選手が出てくる」と話す。兼任監督のメリットを五輪代表と日本代表の融合にとどめることなく、U-20世代の五輪代表への取り込みまで視野に入れているのだ。
U-20世代が五輪代表でしっかりとしたパフォーマンスを披露すれば、日本代表への早期の吸い上げがあるかもしれない。それによって、同世代の競争が活発化する。小野のフランスW杯代表入りがきっかけとなり、稲本潤一、高原直泰、中田浩二、小笠原満男、遠藤保仁、加地亮らが続いていったようなうねりが、引き起こされるかもしれない。
そのためには、現在のU-19日本代表との連携が不可欠である。森保監督を“オールジャパン”でサポートしていくこととは、選手の視察やスケジュール調整だけではない。日本代表を頂点とした世代間の結びつきを深めることが、東京五輪やカタールW杯へつながっていくのである。