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第2の小野伸二、稲本潤一を探せ!
森保一監督に望むU-20との融合。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2018/07/30 18:30

第2の小野伸二、稲本潤一を探せ!森保一監督に望むU-20との融合。<Number Web> photograph by Getty Images

1998年のフランスW杯で18歳にして出場した小野伸二。こういった若手の抜擢が日本の層を分厚くするだろう。

4大会連続でU-20W杯出場を逃したが。

 '05年のワールドユースには、21人の選手が登録された。大熊清監督がピックアップした選手からは、本田圭佑、西川周作、森本貴幸、伊野波雅彦の4人がW杯メンバー入りしている。日本代表を経験する選手は、彼ら4人をプラスして9人を数えた。

 本田らとともに北京五輪世代を形成した'07年のU-20日本代表にも、W杯プレーヤーを見つけることができる。内田篤人、香川真司、森重真人、槙野智章の4人だ。彼らに加えて柏木陽介ら6人の選手が、日本代表の肩書を得ている。

 日本のU-20世代は、ここから暗黒の時代へ突入する。'09年大会から'15年大会までアジア予選敗退が繰り返され、実に4大会連続で世界から遠ざかってしまうのである。

 とはいえ、W杯プレーヤーは絶えず輩出されている。'09年のU-20W杯を目指してアジア最終予選に臨んだチームからは、権田修一、原口元気、柿谷曜一朗に香川を加えた4人がW杯のメンバーに選ばれた。

 '11年大会のアジア予選に挑んだチームからは酒井高徳、宇佐美貴史、遠藤航の3人が、W杯のメンバー入りを果たしている。'13年大会のアジア最終予選出場メンバーには遠藤に加えて大島僚太と植田直通の名前があり、'15年大会のアジア最終予選では中村航輔がゴールマウスに立った。

ここ近年はA代表に減少傾向が。

 気になるのは、日本代表経験者だ。'07年までは10人以上がステップアップを果たしていたが、'09年世代からは7人、'11年世代からは5人、'13年世代からも5人、'15年世代からは4人となっている。はっきりとした減少傾向が読み取れる。

 '15年のU-20W杯出場を目ざした中村の世代は、'95年以降生まれだ。今年23歳である。すでに日本代表に食い込んできてもおかしくない。

 日本代表へ辿り着く選手が少数派となっているのは、選手のクオリティに問題があるのか? 選手の選び方が的外れだったのか? それとも、育成環境に理由が求められるのか?

 どれも当てはまるところはある。ひとつに絞り込むのは難しい。そもそもアジア予選を18歳や19歳で戦うチームに、「育成」という言葉がふさわしいのかという疑問もある。

【次ページ】 小野や稲本らのようなうねりを。

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