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第2の小野伸二、稲本潤一を探せ!
森保一監督に望むU-20との融合。

posted2018/07/30 18:30

 
第2の小野伸二、稲本潤一を探せ!森保一監督に望むU-20との融合。<Number Web> photograph by Getty Images

1998年のフランスW杯で18歳にして出場した小野伸二。こういった若手の抜擢が日本の層を分厚くするだろう。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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 ロシアW杯後の日本代表は、森保一監督に託されることになった。

 東京五輪を目指す現U-21日本代表との兼任となったことで、ふたつの代表の融合がスムーズになるとの意見は多い。代表監督としての大きなテーマとなる世代交代についても、U-21日本代表監督の立場がプラスに働くだろう。

 2022年のカタールW杯へ向けて、もうひとつ手をつけたい融合がある。U-20世代と日本代表だ。

トルシエ体制はU-20まで兼任。

 近年まで、U-20日本代表として世界大会に出場した選手は、高い確率で日本代表まで登り詰めていったものだった。たとえば現在のU-20W杯がワールドユースと呼ばれていた1999年のメンバーからは、18人のうち12人までが日本代表へ吸い上げられている。

 フィリップ・トルシエがU-20、五輪代表、日本代表の監督を一手に引き受けていたこともあるが、若年層の強化が日本代表へ結びついた好例だ。トルシエの在任期間は日本代表に縁がなかったものの、その後招集された選手もいる。

 ワールドユースで準優勝した小野伸二らとの比較から、2年後のU-20日本代表は谷間の世代と呼ばれた。実際に、'01年のアルゼンチンではグループリーグ敗退に終わっている。それでも、登録メンバー18人の3分の1に当たる6人がのちに日本代表となる。'01年のワールドユースを欠場した選手には、大久保嘉人、阿部勇樹、松井大輔、茂庭照幸らのちのW杯出場選手も含まれていた。

 世界のベスト8へ食い込んだ'03年のU-20日本代表には、川島永嗣や今野泰幸の名前がある。W杯出場をつかんだのは彼ら2人だけだが、20人の登録メンバーのうち11人が日本代表としてピッチに立った。

【次ページ】 4大会連続でU-20W杯出場を逃したが。

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