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W杯の引き分けを本気で調べてみた。
32カ国制以降で一番多い国はどこ? 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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posted2018/06/30 07:00

W杯の引き分けを本気で調べてみた。32カ国制以降で一番多い国はどこ?<Number Web> photograph by Getty Images

今大会初のスコアレスドローとなったフランスvs.デンマーク。ジルー(左)とキアルが手を塞いで話をする場面も。

面白い引き分けが多かった印象が。

<2018年ロシア大会:9試合/48試合、スコアレス1試合>
(引き分け全試合)
ポルトガル3-3スペイン、アルゼンチン1-1アイスランド、ブラジル1-1スイス、デンマーク1-1オーストラリア、日本2-2セネガル、イラン1-1ポルトガル、スペイン2-2モロッコ、フランス0-0デンマーク、スイス2-2コスタリカ

 今大会は優勝候補が軒並み苦戦。「とんでもなく面白い引き分け」が多かったのも印象的だ。例えばグループリーグ最終戦でのドローで冷や汗をかかされたポルトガル、スペインは初戦の直接対決でも3点を奪い合っての引き分けはスリリングだった。

 またブラジルvs.コスタリカ(2-0)、ドイツvs.スウェーデン(2-1)、アルゼンチンvs.ナイジェリア(2-1)も終盤でのゴールで最終的には決着がついたが、引き分けでも何らおかしくない試合展開だった。

メキシコ、イングランド、フランスが。

 さてこの引き分け数を通算してみると、どの国が多くなるのだろうか。

<過去20年の引き分け数(4回以上)>
6回:メキシコ、イングランド、フランス
5回:ポルトガル、イタリア、パラグアイ、ベルギー、韓国、アメリカ
4回:日本、南アフリカ、スウェーデン、スイス

 メキシコやベルギーなど決勝トーナメント進出を目標に置く中堅国が多い印象だ。その中で優勝経験国のイングランドやフランス、今大会は出場できなかったイタリアも引き分けが多い。

 そして5大会連続で引き分けがあった国は3つある。それはフランス('02~'18年大会)、メキシコと韓国('98~'14年大会)だ。奇しくも同組となったメキシコと韓国は、今大会でそれぞれ2勝1敗、1勝2敗。しかし両国とも前回王者のドイツに勝利したのだから、勝負とは分からない。

 この引き分け、粘り強いか勝ち切れないかは評価が分かれるところだが、W杯に出場し続けなければこの記録を達成できないのも確かだ。

【次ページ】 VARの存在がやはり大きいのでは。

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