ロシアW杯PRESSBACK NUMBER
W杯の引き分けを本気で調べてみた。
32カ国制以降で一番多い国はどこ?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images
posted2018/06/30 07:00
今大会初のスコアレスドローとなったフランスvs.デンマーク。ジルー(左)とキアルが手を塞いで話をする場面も。
VARの存在がやはり大きいのでは。
今大会でスコアレスドローが少なくなった大きな要因として、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の存在に触れないわけにはいかない。今大会はすでに過去最高となるPK回数を数えている。これによって試合展開が動きやすくなったのは間違いない。
これまでの大会の引き分け数を見ていると、グループリーグの約20%の確率で発生している。そう考えると、いわゆる格下にとって、ドロー狙いは難しいとはいえ現実的な目標と言える。
そして日本も最終的にはセネガル戦の引き分けがグループ突破のカギになったわけで、1-2の状況から同点ゴールを決めた本田圭佑は“プロフェッショナル”な働きだったということだろう。
過去優勝国のグループリーグ結果を見てみると、引き分け地獄にハマらず首位突破したチームが多い。今大会で考えると、2戦で悠々と決勝トーナメント進出を決めたイングランドやベルギーは、千載一遇のチャンスだろう。1回戦でベルギーと当たる日本にとっては、厄介と言えるが……。
とにもかくにもサッカーは、ゴールが決まれば気分がアガるのは確かで、だから今大会は面白いのだろう。ここからの決勝トーナメント残り32試合に引き分けはない。数多くの名勝負が生まれるはずだ。
そして次の「シビれる引き分け」は4年後を楽しみにしよう!