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安田尚憲、ロッテの二軍で修行中。
ドラ1先輩・平沢大河の助言とは。
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKyodo News
posted2018/05/27 11:30
オープン戦初安打はサヨナラ打だった。キャンプ中から4番を任されるなど期待は大きい。
根本的な部分で変えてしまったらダメ。
この言葉を聞いて、自らの意思がさらに固まった。
「打撃フォームはこの先も変わるかもしれないですが、根本的な部分で変えてしまったらダメだと自分でも思ったんです。言葉で表現するのは難しいですけど、自分のここまでは変えていい、ここからは変えちゃダメという部分をしっかり持った方が良い。それが分からなくなってしまったら、バッティングは終わりだと思うので、常に自分のスイングを忘れないように、これからもしていきたいと思っています」
すでに二軍打撃コーチの大村巌からも「シンプルに考えていけ」と助言をもらっている。安田はこのようにも話している。
「ストレートのタイミングだけに合わせて、それで空振りならOKだからと言ってもらっています。それで気持ち的にもだいぶスッキリしたというか、簡単に考えられるようになったので、打席でもだいぶ気が楽になった感じがしていますね」
上に呼ばれた時、定位置を獲る気持ちで。
5月22日現在、安田のイースタン・リーグ成績は44試合出場、打率.256、40安打、3本塁打、打点23。オープン戦でもがき苦しんでいた頃よりも、だいぶ自分のバッティングを取り戻している。
「自分でもバッティングは良くなっていると思いますし、感触も悪くないです」
そう話す安田の表情はとても明るい。とはいえ、一軍昇格を焦ってはいない。
「今、上に行ってもどうせ結果は出ないですから、だったらここ(二軍)でしっかり実力をつけることが今は大切だと思っているんですね。今はここで自分の打球をしっかり打てるようになりたいと思っていますし、上と下を行ったり来たりしても、あまり意味はないと自分では思っているので。上に呼ばれたそのときは、そこでレギュラーを獲るぐらいの気持ちで今はやっていきたいです」