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ベンゲルの育成力はいつ錆びたのか?
アーセナルで潰れた有望選手たち。
text by
フィリップ・オクレールPhilippe Auclair
photograph byPierre Lahalle
posted2018/05/01 11:00
何度かの怪我に襲われたジャック・ウィルシャーだが、今季は好調。だが、6月の契約更新をまだ了承していない。
移籍して成長した選手、入団して低迷した選手。
<3> アレックス・オクスレイドチェンバレン
単なるストライカー以上の存在だが、才能が十分に開花するまでには至っていない。“ジ・オックス”はアーセナルで浮き沈みの激しい6年を過ごした。昨年夏にリバプールに移籍してからは、ユルゲン・クロップが最も信頼するジョーカーとして活躍し、自身のキャリア最高のゴール決定率を記録している。昨年からイングランド代表でもスタメン復帰した。
<4> ジャック・ウィルシャー
アーセナルのアカデミー出身。選手が選ぶ最優秀新人に選ばれ、輝かしい2010-11年シーズンを送った後は継続的に怪我に悩まされ、続く7シーズンは合わせて86試合しか出場(2016-17年はボーンマスにレンタル移籍して27試合に出場)がなかった。今季は好調でこれまでになく出場の機会に恵まれているが、この6月に切れるクラブとの契約をいまだ更新していない。
<5> ダニー・ウェルベック
2014年にマンチェスター・ユナイテッドから移籍してきたウェルベックは、EURO2016予選ではイングランド代表の得点ランキング2位でもあった。ただ、アーセナルに入ってからは継続的な怪我に悩まされ、パフォーマンスもクラブ(リーグ戦73試合で1試合平均0.18得点)と代表(37試合で1試合平均0.41得点)では大きな開きがある。サテライトストライカーでもウィングでもプレーができるが、ラカゼットとオーバメヤンの加入でクラブにおける将来は微妙である。