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CLベスト8は英2西3独1伊2。
日本がW杯で対戦する選手も大勢!

posted2018/04/03 08:00

 
CLベスト8は英2西3独1伊2。日本がW杯で対戦する選手も大勢!<Number Web> photograph by Getty Images

ロシアW杯前にビッグイアーを掲げるクラブは、8つのうちどこになるのだろうか。

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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 ロシアW杯開幕まで3カ月を切った。4年に一度のフットボールの祭典は、国際色豊かな世界最大のパーティーだ。情報技術の進化により各チームの独自色が薄まっているとも言われるが、そこには常に発見があり、感情が揺さぶられるシーンを何度も目にするだろう。かつてジネディーヌ・ジダンも「W杯こそ、フットボールで最高の大会だ」と言っていた。もちろん異論はない。

 ただし、ことピッチ上のクオリティーに関して言えば、チャンピオンズリーグ(CL)に勝るものはない。もちろん我々ファンにとって、レベルだけが観戦の基準になるわけではないが、最先端で繰り広げられているものを認識しておかなければ、世界に取り残されてしまうだろう。

 今季もCLは8強の春を迎えた。スーパーリッチなイングランド勢の復権かと騒がれたりもしたが、生き残ったプレミア勢は2つ。その他、お馴染みの盟主たちが居並ぶ脇には、伏兵が2チームある。マンチェスター・ユナイテッドを葬ったセビージャと、アトレティコ・マドリーやシャフタールなどを抑えて進軍してきたローマだ。

 彼らを含め、W杯のグループステージで日本代表と戦う可能性のある選手が在籍するチームも少なくない。

 欧州の頂点へのいきさつをしっかり見届ければ、ロシアへ向けたヒントが見えてくるかもしれない。先日、日本代表が力の差を見せつけられたウクライナは、シャフタールやマンチェスター・シティなどに所属し、極限の戦いを肌身で知る選手たちが主力を成していた。

 あまりにも非力に見えた我が国の代表。特効薬はないかもしれないが、同じ競技のベストたちから学べるところはあるはずだ。

昨季決勝からゴールを奪い続けるロナウド。

<ユベントス(イタリア)対レアル・マドリー(スペイン)第1戦:4月4日 第2戦:4月12日>

 イタリアの老貴婦人とスペインの白い巨人──。両国を代表する名門クラブの対戦は昨季決勝以来となる。昨年6月のカーディフでは、ジダン監督の統率するマドリーが完勝してCL時代で初の連覇を達成。ただその後は、変化に乏しいチーム編成によるマンネリズムのせいか、リーガでは明らかな格下に何度か黒星を喫するなど、“らしくない姿”を晒している。

 それでもこの大会ではドルトムントを抑えてグループ2位で勝ち上がり、16強ではパリ・サンジェルマンに連勝。カタールの王族が統治するPSGはオフにネイマールやダニエウ・アウベスらを加えて、いよいよ本気で欧州の頂点を狙っていたが、マドリーはそんな新興勢力に経験と格の違いを知らしめた。

 敵地での第2戦では、ジダン監督が中盤のパスワークよりもサイドのハードワークを重視し、これが奏功。自ら変化を加えて、閉塞感を打破した。

 エースのクリスティアーノ・ロナウドは、昨季決勝から続く連続得点記録を継続しているうえ、昨季同様にこの時期から尻上がりに調子を上げている。CLにおけるユベントス戦の全5試合で計7度ネットを揺らしており、毎度のことながらベスト8でも鍵を握ることは間違いない。

【次ページ】 ディバラ復調はユーベにとって朗報。

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