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風間監督に“恩返し”した鬼木監督。
川崎vs.名古屋は今後も名勝負必至。
text by
いしかわごうGo Ishikawa
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2018/03/21 08:00
ボールを握っていく川崎と名古屋。両チームのスタイルがぶつかり合う一戦はスコア以上の魅力にあふれていた。
風間監督は会見で好ゲームを讃えた。
こうして、注目の初対決は鬼木フロンターレが「恩返し」を果たす勝利で幕を閉じた。
もっとも、「恩返し」は美しい物語ではあるが、「恩返し」を受けた側としては複雑な思いもあったに違いない。
ただ試合後、次々と握手を求めて来るかつての教え子に対して、風間監督の表情は明るかった。
試合後の監督会見でも「お互いに自分たちが主語でやろうとする。そこに面白さがあったんじゃないかなと思います」と好ゲームを讃えている。監督会見で悔しさを露わにすることがなかったのは、風間監督もまた、自分のチームの進んでいく未来をしっかりと見据え、その手応えを感じているからなのだろう。
だが名古屋も進んでいくが、川崎もまた前に進んで行く。
鬼木フロンターレと風間グランパス。
この対戦カードは、今後のJリーグにおける新たな名物になっていくに違いない。そんな予感を感じさせた、初の師弟対決だった。