日々是バスケBACK NUMBER
大学最後のシーズンを終えた渡邊雄太。
夢のNBA入りを目指しチャレンジは続く。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2018/03/15 17:00
大学最後のシーズンはエース、そしてリーダーとしてもプレー。周りの期待に応えてきた。
「まわりの期待を上回ることをしろ」と言われて。
──昔から、お父さんから『まわりの期待を上回ることをしろ』と言われていたそうですが、この4年間、自分でまわりの期待、ご両親や日本のファン、大学のファンの人たちの期待を超えることができたと感じますか?
「そうですね。シニアデーの試合に関しては、そう思います。
僕自身、アメリカに行く前に自分がディビジョンIのレベルで30点取るような選手になっているような姿を想像していたかというと、全然そうではなかったですし。親もまさか、そんな選手になるとは思っていなかったと思いますし。日本から応援してくれている人も、日本人が30点取って活躍する試合なんてあまり想像していた人はなかなかいないんじゃないかなと思うので。
父親にずっとまわりの期待を上回る活躍をと言われてきて、そういう部分で言えば、できたのかなと思います」
──今、4年前の大学入る前、あるいはアメリカに来る前の5年前の自分が目の前にいたとしたら、どんな声をかけますか?
「アメリカに行く前の自分だったら、まずはアメリカに必ず行けと伝えるとは思うんですけれど、たぶん、そんなに色々は言わないと思います。自分を信じて、自分のやりたいことをやれと……。本人に任すじゃないですけれど、そういうことを言うのかなと思います。
当時18歳だった自分も、これから先、自分がどれだけしんどい思いをするかとか、決して楽な道ではないというのはそれなりにわかっていたので、あまり変なアドバイスは必要ないかなと思います」
「自分の未来がすごく楽しみです」
──大学選手としてのキャリアが終わって、これから先は、これまでずっと明言してきたNBAという目標のことだけを考えて行動し、プレーする時期になります。そこに向かっていくのはどんな気持ちですか?
「これから先、自分が全然わからない世界にまた飛び出していくという部分では、当然不安も出てくると思うんですけれど、これからの自分がすごく楽しみです。
アメリカに来てから5年間で、かなり精神的にも鍛えられ、色々な経験もして、もう多少のことで自分が折れることはないと思っているので。
これからどんな難しいことがあっても、そういうことから逃げるような自分は決していないと思いますし、チャレンジすることが楽しみで、自分の未来がすごく楽しみです」