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「女子もあんな風になるにはどうしたら…」NBA挑戦にBリーグ…盛り上がる男子バスケに女子代表・町田瑠唯が思うこと「まずは見に来てもらう機会を」

posted2025/02/15 11:01

 
「女子もあんな風になるにはどうしたら…」NBA挑戦にBリーグ…盛り上がる男子バスケに女子代表・町田瑠唯が思うこと「まずは見に来てもらう機会を」<Number Web> photograph by Wataru Sato

女子バスケ日本代表でも活躍する富士通レッドウェーブの町田瑠唯。W杯以降の男子バスケの盛り上がりに思うことは?

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石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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Wataru Sato

 女子バスケットボールWリーグで現在20勝2敗と首位を独走し、プレーオフ進出を決めている富士通レッドウェーブ。昨年は16年ぶりのリーグ優勝を果たし、今季もすでに皇后杯を制すなど、圧倒的な存在感をみせている。そんなチームをアグレッシブなプレーで牽引するのが司令塔で、昨夏のパリ五輪に女子日本代表として出場した町田瑠唯だ。162cmと小柄ながら日本でもトップクラスの活躍を見せる町田の目指す先とは?《NumberWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む》

 バスケの名門・札幌山の手高校時代。町田瑠唯はインターハイ、国体、ウインターカップで3冠を達成している。だが、当初父からは同校への進学を反対されていた。

 入学時の身長は156cmと、160cmにも満たなかった。当時、同校は「160cm以下の選手を過去にとったことがない」という情報も耳に入っていた。たとえ入学できたとしても試合に出られる保証はない。父はそれを心配していたのだ。

「3年間試合に出られない可能性もあるけど、『それでも行くのか?』と父に言われました。でも、私はとにかくチャレンジしたいという気持ちが強くて。もちろん中学時代には届かなかった全国優勝も果たしたかったですし、上島(正光・監督)さんから指導も受けたかった。『絶対に試合に出るから』と押し切って、最後は父も送り出してくれました」

「まずは自分たちが楽しまないと」

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 高校時代はチームの指揮を執る上島から得た学びも大きかった。

 ポイントガードとしてはもちろん、いちバスケットボール選手として大切なものを学んだ。そんな札幌山の手高校で過ごした3年間は、紛れもなく町田の原点でもあり財産になっている。

「自分で考え、自分で学ぶことの大切さはもちろん、本当に多くのことを学びました。なかでも、私の根底にある“楽しむ”ことは、上島さんがよく言っていたことなんです。勝つことを意識するのは大事だけど、見ている人を楽しませるためにはまずは自分たちが楽しまなければいけない、と。その言葉を考えながら今もプレーしていますし、何かあったときにはその言葉で原点にすっと戻ることができますね」

【次ページ】 アメリカ武者修行で感じた成長

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