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松井稼頭央の恐るべき追い込みぶり。
西武・栗山、金子に早くも影響が。 

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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photograph byKyodo News

posted2018/02/22 11:00

松井稼頭央の恐るべき追い込みぶり。西武・栗山、金子に早くも影響が。<Number Web> photograph by Kyodo News

昨年11月の入団会見では「もう一度、小さい花でもいいので咲かせたい」と語った松井。キャンプでも精力的にプレーしている。

自分のスピードを維持できるように。

 松井が15年ぶりとなる西武復帰を発表したのは2017年11月。その後はメディアの前に姿を現す機会がなく2018年を迎えた。

 報道陣の前に姿を現したのは1月11日の自主トレーニングの公開日だった。朝8時からスタートした練習は夕方まで続いた。長時間に及ぶ練習に、報道陣を気遣った広報担当者が、練習のメニューの合間にインタビュー時間を設けたほどだ。

「この時期(自主トレーニング)は追い込む時期と決めています。走る練習が多いですが、意識しているのは盗塁だけではなく、今の自分のスピードを維持できるようにすることですね。年相応に走れる自分でいたいし、この練習方法が自分のリズムを作る方法ですから」

 ランニングメニューの多さを質問されて、こう答えた。

「走るということに関して、若い選手と勝負するかどうかはまだわからないですけど、そのチャンスがあれば、僕はいつでもチャンスをうかがっていますよ」

 ランニングメニューが終わると室内練習場に場所を移して、近距離からのノックを受ける。そのあと、バッティング練習とウェイトトレーニング。徹底的に追い込む。

「15年ぶりの西武への復帰ということで、開幕が近づくにつれて、絶対に気持ちは高まると思います。その高まった気持ちで、無理をするとケガの危険もある。ですから今は抑えて、自分なりに考えて、あえて抑えて練習しています」

「1月は毎年、憂鬱なんです。ハハ」

 松井は「1月がいちばんつらい」と言う。自分で自分を追い詰めなければいけないからだ。

「自主トレは、妥協しようと思えば、いくらでもできるじゃないですか。1からすべて自分で考えて取り組まなければいけないので、自主トレでいかに自分と戦えるかが大事だと考えています。それが毎年、憂鬱なんです、ハハ。

 遊ぼうと思えばいくらでも遊べるし、休もうと思えば、いくらでも休める。同じように“練習をやろう”と思えば、いくらでも練習できる。そこが自分との闘いなんでしょうね。でも、これだけ長い間、プロとしてプレーできているのは、こうやって毎年、準備をしているからだと思います」

【次ページ】 「盗塁だけが“走る”ことではない」

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