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レギュラーへの険しい山を、今井順之助はバットで登る。~日本ハムに渦巻く「次はオレの番」という空気~
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byKYODO
posted2018/02/23 07:00
父・茂さんは阪急の元選手。1年目の昨季はイースタン・リーグでチームトップの110試合に出場して経験を積んだ。
冷たい風が吹く沖縄の国頭で、鋭い打球を飛ばす怪童がいた。今年からファイターズの二軍監督となった荒木大輔が言う。
「若い選手には先入観を持たないようにと思ってますけど、ああやってビックリさせられるバッターがいますからね。このチームでは、ついこの前まで二軍で一緒にやっていた選手が、今日は一軍で活躍している。次はオレの番だって思える環境があるんだと思います」
荒木監督を驚かせたのは19歳の左バッター、今井順之助である。岐阜の中京高校からドラフト9位で入団した、プロ2年目の背番号70。ルーキーイヤーの去年、10月に初めて一軍へ上がり、プロ初ヒットを放った。今年のキャンプは二軍スタートながら、持ち前のバッティングで荒木監督にアピールしていたというわけだ。今井はこう言った。