バレーボールPRESSBACK NUMBER
昔はぽっちゃり、今は待望の大砲。
バレー大竹壱青がドイツで開花間近。
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byNoriko Yonemushi
posted2017/12/06 10:30
ブンデスリーガ1部の開幕戦では、全日本のチームメイト、柳田将洋のTVインガーソル・ビュールと対戦。3-0で勝利を収めた。
オープンマインドで取り組むのは素晴らしい。
今季もメンバーの半分以上が22歳の大竹より年下で、10代の選手もいる。若手とはいえドイツ代表やルーマニア代表など実力者揃いだ。
「年齢もレベルも同じくらいの選手が集まっているので、競争が激しい。この中で毎日プレーできることはイッセイにとって非常にいい環境だと思う」とミシェル監督は言う。
自分から積極的にコミュニケーションを取るわけではないが、人懐こく素直な大竹のことを監督は気に入ったようだ。
「彼はいつもニコニコしていて、毎日いろいろなことに興味を持ち、学んでいる。それは簡単なことではない。日本とヨーロッパは文化もプレースタイルも違うのだから。それでも自分の殻に閉じこもらず、オープンマインドに取り組んでいるのは素晴らしいこと」
現時点ではオーストラリア代表の控えだが。
前向きに努力する大竹を、ミシェル監督も親身になって指導した。1対1で話す時は英語で、大竹が理解できるまで何度でも説明した。
ミシェル監督に大竹のストロングポイントとウィークポイントをたずねた時、こんな答えが返ってきた。
「私はウィークポイントについては考えません。“上達できるポイント”についてはいつも考えていますけどね。彼は今、速い助走で速いトスを打つことに取り組んでいます」
現時点で大竹は、オーストラリア代表のオポジット、ウィリアムズ・リンカーンの控えという立場で、開幕戦は2枚替えでの途中出場のみだった。しかし相手が格下の場合は先発で起用されることもあり、試合に出られずにくすぶるということはない。与えられた出場機会で結果を出せば、レギュラー獲りのチャンスもある。