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曹監督から見たら「もっとやれる」。
愛弟子・遠藤航の心には響いたか。
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/07/01 07:00
湘南で遠藤の才能を発掘した曹監督。当時の成長曲線を知るからこそ、浦和での動向も気にかけている。
「ある意味そこは目標という風にしか思ってないです」
ユース時代から知る恩師からの言葉。この長谷部の話を遠藤に直接振ってみた。
「ボランチの後継者みたいな言われ方は何回かされていますけど、もちろんそれは目指すところだと思います。やっぱり長谷部さんは絶対的なキャプテンでスタメンという地位にいる人。これから先、ロシアや(2022年W杯の)カタールまでに世代交代が行われると思うので、そこで自分がしっかりスタメンでピッチに立っていれば、もちろん長谷部さんのようなプレーをできるのではないかというイメージは持っています。でも(自分と長谷部さんは)同じようで違うので、ある意味そこは目標という風にしか思ってないです」
目標だとしても、そこがゴールではない。より高みを目指すために必要なことを取り入れながら、遠藤は自分自身を作り上げようとしている。
曹監督と遠藤の考えがリンクしているのは、やはり“まだまだ成長できる”という点だ。湘南から巣立ち、新たな景色を浦和で見ている中で、その成長意欲を止めるつもりはない。いずれは世界へという思いを胸に秘めながら、昔も今も変わらないスタンスで、前だけを向いて歩き続ける。
「浦和では3バックの真ん中でプレーして、代表に入ることができれば、代表でしっかりボランチとしての自分を磨く。それが結果として海外へとつながればいい。まずは浦和で結果を残すこと、今はそれしか考えていません」