欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
小林祐希は本当に“面白いヤツ”だ。
3時間半にわたって語った4つの思想。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2017/05/28 09:00
小林祐希は今季、クラブで3番目の出場時間を記録した。年下も多いクラブを、確かな存在感でまとめている。
ヘーレンフェーンにいて代表に呼ばれるのか……。
<その4:代表と自分の今後について>
――6月の代表戦は招集されませんでした。そろそろ呼ばれたいのではないですか?
いつ呼ばれてもやるし、呼ばれなきゃこっちでやるだけだし。俺がよく使う表現でいうと『代表なんておまけ』で、頑張った成果だけど、呼ばれないからクラブでやらないとか練習やめるとかはない。どっちだろうが、俺がやることは、毎日同じ生活サッカーするだけ。勝つために準備する生活。その生活は変えない。めちゃくちゃ日の丸にこだわりありますけど、代表なんておまけですから。
――来年以降のプランはどう考えてます?
俺のプランは、2018年W杯までの道のりと、そこからの道のりの2つに分けて考えてる。ぶっちゃけ話しますけど、ヘーレンフェーンで試合に出ていても、代表には選ばれないとわかりました。選ばれても今の感じだとベンチがマックス。オランダリーグって、日本ではレベルが低いと思われてますよね。そんなことはないんですけどね。
じゃあどうするか。フランクフルト、ドルトムント、ミラン、インテル、そういうクラスのクラブでないと土俵にあがれないと思ってる反面、もう一回ヘーレンフェーンでしっかり試合に出て、経験を積んでW杯で試合に出てビッグクラブに向かう、という選択肢も残っている。
W杯にいきたいではなくて、スタメンでプレイして勝ちたい、勝たせたいんです。だったら、今移籍するのはギャンブルかもしれない。ヘーレンフェーンは環境良いですし、監督も知ってる。サッカーもわかってきた。でも一方で、ここから環境を変えて1年勝負して勝たないと目標はかなわないかも、と心が叫んでいるのも事実です。良い話がぽんて舞い込んで、決断しなきゃいけない時がきたらします。
――チームを探してはない?
俺がびっくりしてるのは、日本でプレーしてたら考えられないけど、こっちで30試合出場しているけど、1点しかとってない俺に興味持ってるクラブはいっぱいあるんです。欧州の市場ってすげーなって思ってる。
――欧州の人は休みを適度に挟むから、30試合出場ってそうそういないですし、評価されますよね。
ずっと出るには、パーソナリティをともなってないと無理ですしね。俺は安い、左きき、180センチある、中盤と守備の3ポジションこなせる、人間性もまあある。言葉と得点力はひっかかるとしても、それはこれから話し合いかな。もし、そうなったら俺のビジョン言いますよ。こういうチームメイトがいればとか、ここで使えばとか。はったりでもいう。そのレベル(代表レギュラーが所属しているクラブのレベル)でスタメンとりたいと思う。そうすればW杯に出られると思う。