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小林祐希は本当に“面白いヤツ”だ。
3時間半にわたって語った4つの思想。 

text by

了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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photograph byAFLO

posted2017/05/28 09:00

小林祐希は本当に“面白いヤツ”だ。3時間半にわたって語った4つの思想。<Number Web> photograph by AFLO

小林祐希は今季、クラブで3番目の出場時間を記録した。年下も多いクラブを、確かな存在感でまとめている。

話しているときも自分を俯瞰で観察する、という願望。

――作業的にはどういうことをするのですか?

 例えば今、話しているときも自分を俯瞰で観察する。そこから、このカフェで周りに何人いてとか、俯瞰で見られるようにするとか。自我観察というか。

――始めたのはどういうきっかけで。

 トレーニングやケアをお願いしている個人トレーナーに相談したんです。考えてプレーしてたら一個遅れるから、判断する前に体が動いている状態をつくりたいと。じゃあ体だけじゃダメだから脳みそ、精神を鍛えようと、そういう先生を探して見つけてもらったんです。

 ちなみにブレインストレッチの先生が最近本を出したんです。宣伝してください。無心になる、何も考えないってなかなか難しいですよ。

――難しそうですね。

 難しいけど、やればできるんです。でも、できるかできないかは日による。ダメな日もダメな日なりに呼吸に集中しようとか、心拍数、鼓動にとか、エネルギーを感じようとか。小さい音を聞こうとか。何かに集中することでだんだん無に近づく。

 俺は先生に教わったやりかたをアレンジしてやっています。それで先生に報告すると、いいと思うって言われる。否定されないので楽しくできてます。毎日30分以上とっているかな。

 単純に、同じことを毎日同じ時間にやること自体にも価値があると思う。逆に疲れた、悲しい、とか自分を感じるのも大事だと思う。疲れてすぐ寝ちゃうんじゃなくて、目を閉じて自分を感じて無になると、すべてクリアになる。フレッシュな気持ちでモチベーション落とさず練習場にむかえるんですよ。瞑想のことは最近まであまり言わないようにしてたんです。変化とか実感が現れるまで言わなかった。でも欧米ではメディテーション(瞑想)って広まっていることですしね。

【次ページ】 ヘーレンフェーンにいて代表に呼ばれるのか……。

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小林祐希
ヘーレンフェーン

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