欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
小林祐希は本当に“面白いヤツ”だ。
3時間半にわたって語った4つの思想。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2017/05/28 09:00
小林祐希は今季、クラブで3番目の出場時間を記録した。年下も多いクラブを、確かな存在感でまとめている。
欧州では、ビッグマウスと言われたことはない。
<その3:発言について>
――日本にいたころから有言実行というか、いろいろと口にするタイプですよね?
そうですね。あんまり目指してるもの、目標を隠す必要ないなと。なんで言えないの? できなかった時こわいから? って思っちゃいます。
――ビッグマウスキャラでもある。
そうみたいですね。でも、こっちきてビッグマウスって言われたことないですけどね。
――発言が変わったから?
さっきコメントが変わったと名波さんに言われたって言いましたけど、自分が見るチームってどうなのか、今日の俺のプレーだけでなく、チームとしてどうだった、チームの中の俺はどうだったのかを喋るようになりました。
――発言することへの意識自体は変わった?
他人や自分やサッカーに対する見え方が変わってるから、結果として発言が変わったんだと思っています。俺が変わったというよりは、俺の視点が変わったんだなと思う。だからコメントも必然的に変わるのかなと。
――それは徐々に?
徐々にです。
――ポジションが後ろ目に移行したのは関係がある?
ないです。ヴェルディでのデビューもボランチだったから。
――では、どうやって視点が変わったんでしょう。
トレーニングしました。ブレインストレッチと呼んでいる瞑想をしています。
――座禅のような?
近いですね。お坊さんに会いに行ったり。すごい人って目を見て話しているのに、心とか頭の中を見られてるんじゃないかって思わせる目をしてるんです。読めないというか。そういう状態を作りたいんです。始めたのは1年前くらいですかね。