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北朝鮮代表での最初は“おまけ枠”。
引退のJリーガー安英学、代表での日々。 

text by

吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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photograph byTakamoto Tokuhara/AFLO

posted2017/04/11 11:30

北朝鮮代表での最初は“おまけ枠”。引退のJリーガー安英学、代表での日々。<Number Web> photograph by Takamoto Tokuhara/AFLO

2011年9月に行われた日本vs.北朝鮮戦での安と李忠成。結果は1-0で日本代表が勝ったが、激戦だった。

名古屋時代の同僚、本田圭佑とミラノで再会。

 昨年の12月にミラノを訪れ、名古屋時代に一緒にプレーした本田圭佑との再会を果たした。こんな話をしていたという。

「ロシアワールドカップのピッチに立ちたい、という希望は話していました。プレーしていた国だから思いがあると。それに、ロシア現地での経験も日本代表の力になるんじゃないかともね」

「南北朝鮮と日本の懸け橋となりたいですね」

 引退後は、自らが代表を務める子どもを対象としたサッカースクールを中心に活動を続けつつ、母校の立正大学サッカー部のアドバイザーも務めていく。一方で、温めているプランもあるのだという。

「サッカーで関わった3つの国、南北朝鮮と日本の懸け橋となりたいですね。もちろんお世話になった日本サッカー界に積極的に恩返ししていきたいと考えています」

 インタビュー後、“おい、今度平壌を案内しろよ”と言ったら「危ないことしないでくださいね」と言われた。そう思われているなら、本望。し烈な現場で顔を合わせてきたからこそ、その思い出は貴重なのだ。

 日本と北朝鮮、どんどん戦えばいい。安自身は在日コリアンとしてどんどん両国に関わっていけばいい。お互い、理解できるところもあるし、できないところもあるだろう。

 今回、安と改めて言葉を交わして感じたこと。それは同じ時に同じ場所にいたという記憶は、立場に関係なく同じなんだなということだ。

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