各ポジションの主力が躍動するトッテナムも「4」。

　前半戦4位のトッテナムは、リバプールとは対照的に全国区の嫌われ者。ダービー以外でも相手ファンに歌われる「トッテナム嫌いは立ち上がれ」というチャントがその証拠だ。とはいえ、マウリシオ・ポチェッティーノが指揮を執るトッテナムは、サポーター間に限らず年々評判を上げている。筆者も、今季前半戦の評価としてリバプールと同じ「4」を与えたい。

　ハイラインでの果敢な戦い方を体現しつつ、好パフォーマンスを見せたダニー・ローズとカイル・ウォーカーの両SBは、国産の若手登用に積極的な現体制を象徴する。今やトッテナムの2大看板となったハリー・ケインとデル・アリも尻上がりに調子を上げた。若きエースとトップ下は、前半戦ラスト2試合で合わせて7ゴール1アシスト。サウサンプトンとワトフォードをいずれも4－1で粉砕した。

　守備面でも守護神のユーゴ・ロリスがビッグセーブで要所を締め、その手前ではトビー・アルデルバイレルトが“現プレミア最高のCB”との評判通りの堅守を開幕から披露した。10月のウェストブロムウィッチ戦やボーンマス戦など、CL戦前後の取りこぼしが目立ったが、仕方ないところか。むしろ、失意のグループステージ敗退が決まった後のプレミア前半戦残り5試合を、計13得点4失点の4勝1敗で終えた立ち直り具合は立派だ。

ここ一番で相変わらず勝負弱いアーセナルは「3」。

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　さすがと言えば、さりげなく3位でシーズンを折り返したアーセナル。開幕戦からリバプールに3－4と打ち負けたが、その後は約4カ月間リーグ戦で無敗を続けた。「1トップ起用には無理がある」と言われたアレクシス・サンチェスは、ジエゴ・コスタとイブラヒモビッチの両CFとプレミア得点王を争いながら後半戦を迎えている。チェルシーに完勝した第6節は、最前線のサンチェスが活性剤となった一戦だった。

　だが、前半戦の評価は「3」にとどまる。第16節エバートン戦では新加入シェコドゥラン・ムスタフィが怪我で戦列を離れた途端に逆転負け。2連敗となったマンC戦では、司令塔のメスト・エジルが「ここ一番の試合でまた消えた」とメディアから叩かれた。クリスマスを前に4位転落し、ガリー・ネビルら解説陣の間でも、13年ぶりの優勝ではなく21年連続のトップ4が「限界」との見方が強まっている。

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