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WBC、侍ジャパンを悩ます変則日程。
MLBの実力者と準決勝まで戦えない?
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byNanae Suzuki
posted2016/10/05 07:00
昨年の世界野球プレミア12では3位に終わってから、日本代表・小久保裕紀監督は精力的に選手視察を行っている。
今回も2次ラウンドまでは東京開催だけに……。
ところが前回の'13年大会からは第2ラウンドまでがアジアで開催され、いきなり準決勝でアメリカ(サンフランシスコ)でプエルトリコ代表と対戦し、1対3で敗れている。直前にはアリゾナでミニ・キャンプが行われ、キャンプ中のメジャー球団と練習試合を行っているが、それはあくまでキャンプ施設での練習試合に過ぎない。敗れた選手たちが前述した懸念を原因に挙げたわけではないが、単純に「ホームからアウェーに移って、準決勝から2連勝して優勝しろ」というのは、どんな競技においても簡単な使命ではないと思う。
今回も日本の入る組は第2ラウンドまでは東京での開催なので、準決勝に進出したらいきなりロサンゼルスでの試合となる。反対側のブロックはどの国が出てきてもほぼ全員がメジャーリーガー、もしくはメジャーリーガーの多いチームであり、それもまた前回大会とまったく同じだ。
大会の仕組みそのものは今さら対策を立てようもない。与えられた環境でやるしかないのも当然だ。それなのに“これが国際大会の難しいところだ”と単純に納得できないのは、なぜだろうか――。