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岡崎慎司が掴んだ「俺は動く選手」。
代表で“好きなように”やる理由。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/06/07 07:00

岡崎慎司が掴んだ「俺は動く選手」。代表で“好きなように”やる理由。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

完全にDFを置き去りにしてフリーになった上で、難しい角度のヘディングを決めた。岡崎慎司は、日本サッカー史のFWの中でも異次元の存在になりつつある。

「自分の世界に入るだけじゃ点は獲れない」

 岡崎の“動く”という武器が日本代表に欠かせないことは、出場101試合49ゴールという結果が証明している。それは岡崎に限らず、日本代表が世界と戦ううえで、FWの動き直し、攻守に渡る運動量は必要不可欠なスタイルだと思う。

 初挑戦のプレミアリーグで、優勝という結果を手にして得た自信。そして、味わった悔しさ。そんなシーズン最後の試合となるキリンカップ決勝戦では、日本代表50得点がかかる岡崎。

「ゴールを獲るには、自分の世界に入って集中しないといけないというのがあると思うけれど、僕の場合はそれだけで点が獲れるわけじゃない。周りとフィットしてプレーしなくちゃいけないから。記念ゴールはひとつのモチベーションにはなるけれど、それを意識して試合に入ることはない」

 そう強く言い切る姿には、迷いなく自身のスタイルを貫く覚悟を秘めたたくましさがあった。欧州チャンピオンズリーグも控える新シーズン。そこへ向けたスタートはもう始まっているのかもしれない。

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