プレミアリーグの時間BACK NUMBER
プレミアのCL出場権争いが超激戦!
マンUが逃せばファン待望の監督更迭?
posted2016/03/27 10:30
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
AFLO
「マンUにとっては大きな1勝。4位争いも面白い」
3月20日のマンチェスター・ダービー後のギャリー・リネカーによるツイートだ。レスター出身のリネカーは、故郷の古巣がトッテナムとのプレミアリーグ優勝争いをリードする中、エティハド・スタジアムでの4位対6位対決に辛勝(1-0)したマンUを冷やかしたのだった。
だがリネカーの冗談を抜きにしても、今季のCL出場枠争いには興味をそそられる。例年とは一風違う顔ぶれの6チームによるデッドヒートが予想されるのだ。
5月1日のサウサンプトン対マンチェスター・シティが4位争いに大きな影響を与え、最終節でのストーク対ウェストハムの勝者がCLへの切符を手にする可能性など、開幕前には予測不可能だった。
CL常連のプレミア強豪のうち、欧州エリートの肩書きを失う危険性が少ないのは、リーグ戦30試合を消化して3位のアーセナルぐらいだろう。世間では既にレスターとトッテナムの「2頭立て」と言われるリーグタイトルレースについて、アーセン・ベンゲル監督は「脱落したとは思っていない」と言っているが、さすがに逆転優勝は難しい。
レスターとトッテナムは遠いが、下も結構遠い。
11ポイント差の彼方にいるレスターは後半戦12試合を8勝1敗3引分けと勢いが衰えず、6ポイント差のトッテナムも6連勝を含む計8勝と好調だ。対する自軍は30節エバートン戦(2-0)が後半戦4勝目。残り試合が1試合多いとはいえ、両軍との直接対決が残されている訳ではなく、トップ2の大崩れも3位からの猛追も想像し難い。
但し、4位との差は4ポイントあり、残る8試合のうち6試合はトップ10圏外の相手だ。前節でメスト・エジルが負った打撲も軽傷のようで、4月初旬には守護神ペトル・チェフも1カ月ぶりに戦線復帰の見込み。3位での19年連続CL出場達成が予想できる。
対照的に現4位のマンCは、1ポイント差のウェストハムから9位リバプールまで、後続に4位の座を脅かされる4月以降となる。直近6試合は1勝4敗1引分けで、4位を争う6チームの中で最も勢いがない。唯一の勝利は断トツ最下位のアストンビラ戦(4-0)。引分けた相手も降格候補のノリッチだ。普段なら頼れるはずのセルヒオ・アグエロも、CL戦を含む3月の5試合ではアストンビラ戦の2得点のみと精彩を欠いている。