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プレミアのCL出場権争いが超激戦!
マンUが逃せばファン待望の監督更迭?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2016/03/27 10:30
マンUとのダービーに敗れたマンCのアグエロは、試合後に苦悩のポーズを見せた。
グアルディオラは来季CLのないマンCへ来るのか?
調子と共に、レース展開を左右する日程面でもマンCは厳しい。残る8試合には、アーセナルの他、フース・ヒディンク暫定監督が、自身の下での「リーグ戦無敗をキープしろ」とチームの尻を叩いているチェルシーとの強豪対決も含まれる。ラファエル・ベニテス新監督が降格回避へと急ピッチで守備の改善を進めるニューカッスルとの対戦後には、4位を狙うストークとサウサンプトンとの連戦が控える。
加えて、4月にはPSGとのCL8強対決2試合。その上、チームからはバンサン・コンパニとジョー・ハートという守備面と精神面の二本柱が3月後半に戦線離脱しているとなれば、解説者のアラン・シアラーが、「(来季マンCに就任する)グアルディオラは今季CL出場圏外なら契約を解消できるのか?」と疑問を持つのももっともだ。
マンUはCLを逃してもファンハール解任なら御の字?
地元ライバルのマンUでは、ルイス・ファンハール監督が「自力で4位フィニッシュが可能だ」と、先のダービー勝利後に語っている。しかし、その「自力」こそが問題。チームは勝っても内容に説得力を欠き、負ければ不甲斐ない姿を見せ続けている。敵地でのマンC戦に18歳のマーカス・ラッシュフォードのゴールで勝利しても、もはや往年のラストスパートを期待する声は上がらない。
4月には、2月中旬から戦列を離れているウェイン・ルーニーが膝の怪我から戻る。しかし、30歳のFWは若い頃から調整に時間を必要とするタイプだった。メディアでは、ラッシュフォード、ジェシー・リンガード、アントニー・マルシャルという若手トリオの息が合い始めた前線へのフィットを疑問視する意見もある。
アストンビラと、2016年に入っていまだ勝ち星のないクリスタルパレスからの勝利は見込めても、他の残り6試合は蓋を開けてみなければわからない世界。トップ2との対戦では明らかに分が悪い。
不幸中の幸いは、4位を逃せば経営陣もファンの望むファンハール解任を決断せざるをえず、後任と目されるジョゼ・モウリーニョは、チェルシーでの続投を望んでいたことからも、CLのない来季を覚悟していると思われることか?