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ついにMotoGP開幕&見どころ紹介。
ホンダ・ヤマハ以外の躍進で大混戦!?
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2016/03/19 10:40
開幕戦にあたり、記者会見場に姿を見せたトップライダーたち。左からビニャーレス、ペドロサ、ロッシ、ロレンソ、マルケス、イアンノーネ。
今季はいつもの4強独占にならない面白さがある!?
この記事を書いているのは開幕当日の3月17日。レース予想に最も重要となる本番コース(カタール・ロサイル・インターナショナル・サーキット)での走りを見ていない条件でのプレビュー記事となっている。
あくまでも現状での開幕戦の予想となるのだが――ウインターテストの結果から言えば、優勝候補の筆頭はロレンソ。それに肉薄するのがロッシとビニャーレス。これに、ストレートで速いドゥカティ・ワークスのイアンノーネとドビツィオーゾがダークホース的存在となりそうだ。
一方、ウインターテストにおいて共通ソフトウエアの扱いにもっとも苦戦したホンダ勢は、まったく予想がつかないというのが正直な感想である。
昨年はマレーシアテストでの予想外であった圧倒的な速さが、逆にマシン作りの方向性を見失う原因のひとつとなった。それを反省材料に今年は異なる条件となる3サーキットで徹底的にテストを行っている。開幕戦のロサイル(カタール)は、ホンダ勢にとって苦手とするサーキットのひとつだが、本番になってどんな走りを見せてくれるのか。勝敗の行方は、ホンダの仕上がりに掛かっているようだ。
いずれにしても、シーズンを通して考えれば、今年もホンダ、ヤマハの2ワークスの4選手のチャンピオン争いになることは間違いない。ただ、これまでのような4強(ロレンソ、ロッシ/ヤマハ。マルケス、ペドロサ/ホンダ)の独占状態にはならないだろうというのが、今年のシーズン前半の予想である。