サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「FWの自信」を取り戻した浅野拓磨。
決勝2ゴールの伏線は“あのプレー”。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byTakuya Sugiyama
posted2016/02/09 10:30
浅野拓磨のスピードと得点感覚というスペシャリティは、日本人屈指。五輪本大会での起用方法にも注目が集まる。
浅野「これでなんとか日本に帰れます」
もうひとつは手倉森監督の信頼だ。
「決勝まで結果を出せていなかったけど、こんな重要な舞台で起用してくれた。自分としてありがたいですし、なんとか監督のために勝利をと思っていたので点が取れて本当に良かったです」
また、ゴールの予感めいたものもあったという。いいプレーができず、後悔した後の次の試合ではいいプレーができた。イラク戦は時間がほとんどなかったが、韓国戦はプレーする時間が十分にあった。2ゴールを挙げて大活躍し、イラン戦の「後悔」を清算した。浅野のジンクスは生きていたのである。
「これでなんとか日本に帰れます」
浅野はホッとした表情を見せた。
韓国戦のゴールで、またFWとしての自信が大きく膨らんだ。浅野が今大会で掴んだものは、リオ五輪の出場権と同様に大きなものだった。