Jをめぐる冒険BACK NUMBER
生まれ変わったFC東京の“正念場”。
「万年中位」か、真の強豪となるか。
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2015/09/18 10:40
昨年からスタメンに定着したトップ下の河野広貴は、守備にも開眼して新境地を開いている。
歴代最高成績は4位。今年は……?
森重真人、丸山祐市と、レギュラーCBをふたりとも日本代表に送り出したナビスコカップ準々決勝で、鹿島アントラーズに敗れた。以前のFC東京なら、ここでガタガタと崩れてしまっていたかもしれない。
だが直後の神戸戦では、劣勢を強いられながら苦しい時間帯を耐え抜くと、前田遼一のハットトリックで難敵をねじ伏せた。チームが変わりつつあるのは、間違いない。
もし、年間順位をひとつ落として4位でシーズンを終えたとしても、'03年と並ぶ歴代最高成績となり、決して悪い成績ではない。だが、それでは何も変わらなかったことになる。
だからこそ、FC東京は今、迎えている。「万年中位」から卒業できるか、真の強豪クラブになれるかどうかの正念場を――。