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中田、小野、本田が通った道を!
U-20W杯出場は南野拓実に託された。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byJ.LEAGUE.PHOTOS
posted2014/10/08 11:20
清武弘嗣、柿谷曜一朗と受け継がれてきたセレッソの13番を背負う南野拓実。昨年のJリーグベストヤングプレーヤーはアジアからも警戒の的だ。
ここ数年アンダー世代が敗れ続けてきた韓国と同組に。
グループリーグでは日本はC組に入り、中国、ベトナム、韓国と同組だ。
中でも、韓国には過去何度も煮え湯を飲まされてきた。エジプト大会出場を逃した時は韓国に0-3で敗れ、2010年のアジア予選もベスト8で韓国に2-3で敗れた。2012年のアジア予選はベスト8でイラクに敗れたが、韓国はそのイラクを破ってアジア予選で優勝した。さらに言えばロンドン五輪では韓国にブロンズメダルマッチで敗れ、先日行なわれたU-16アジア選手権ではベスト8で韓国に0-2で敗れ、U-17W杯出場権を逃した。
「今度こそリベンジしたい」という思いが選手にはあるだろうが、グループリーグで韓国と同組だったのはある意味、「幸運」だったとも言える。予選はどこと戦っても最後にベスト4に入ればいい。あえて難しい挑戦をする必要はなく、グループリーグで戦えば準々決勝で韓国と当たることはない。
とはいえ、C組では2位以内に入らなければ準々決勝に進めない。初戦(9日)の中国に勝ち、勢いをつけてベトナム戦で突破を決めてしまえば韓国戦はいかようにも戦うことができる。主力を温存して準々決勝(17日)に向けて調整できるのだ。ただ、準々決勝の相手はD組のイラク、北朝鮮、カタールなど強豪揃い。どこと対戦しても厳しい戦いになる。中でもイラクとの対戦は避けたいところだ。
3試合の重みは均等ではない。
「W杯の予選を見てても、アジアは簡単じゃないですよね。(U-20W杯に)3大会連続で出れてないですけど、僕らはもっと上を目指しているのでここでは負けられない。自分たちが過去の悔しさを晴らして世界への出場権を獲りたいなと思っています」
南野は、自信満々でそう言った。
グループリーグは3試合あるが、それぞれ33%ずつの重みではなく、初戦は50%を占めるほど重い。気温30度近い暑さの中、中1日の短期決戦は消耗戦が避けられないことを考えれば、なおさら最初に勝って勢いに乗ることが大事だ。
初戦の中国戦、雰囲気に飲まれずに「自分たちのサッカー」で好スタートを切れれば、8年ぶりのアジア予選突破は決して困難なミッションではない。