野球善哉BACK NUMBER
投手故障の原因はMLBのみに非ず。
「熱投」「連投」を称える日本の風潮。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2014/07/28 12:10
速球だけでなく、スライダー(および縦スライダー)、ツーシーム、カーブを持ち球とし、しかも制球力まであるという立田。高校時代の伝説をスルーして、プロで活躍できるか?
今こそ、有識者の智を結集する時ではないか。
しかし、高校時代に甲子園を沸かせたスターたち――松坂世代の3人の投手や田中が故障を患ったという事実から、日本野球界が反省すべき点は本当にないのだろうか。
今こそ、有識者を集めて議論するべき時期がきているのではないだろうか。
医者、トレーナー、高校や大学の指導者、プロの指導者やピッチングコーチ、海外野球従事者など。彼らの意見を集約し、日本の野球界、高校生からジュニア世代の在り方について議論されることを求めたい。
まもなく地方大会が終了し、夏の甲子園が開幕するが、連戦連投や延長まで1人の投手が限界を超える球数を投げることに感動を求めるのではなく、発想の転換を行なって、野球界の未来を考える眼を持つべきだと思う。