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W杯の前と後、Jリーグはどう変わる?
選手移籍と注目の新戦力を検証する。 

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茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2014/07/15 11:50

W杯の前と後、Jリーグはどう変わる?選手移籍と注目の新戦力を検証する。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

「中心選手として試合に出たいという思いが強くなった」とW杯終了後に語っていた柿谷。スイス・バーゼル移籍に関しては「サッカーだけでなく、全てにおいて成功するという思いを持っている」。

外国人選手の加入で激変の可能性があるクラブ。

 西野朗監督率いる名古屋は、レアンドロ・ドミンゲスの加入で前線の競争が激しくなる。宇佐美貴史が最前線を務めていたG大阪は、昨季川崎と甲府でプレーしたパトリックを獲得。宇佐美や遠藤保仁の負担を軽減するためにも、189cmのパトリックを生かしたシンプルな組み立てが増えていきそうだ。

 リーグ戦途中での外国人補強が“当たる”クラブと言えば大宮だ。

 過去にはラファエル、ズラタン、ノヴァコヴィッチを夏に獲得し、彼らが得点源として活躍してきた。今回加入したムルジャは'10年W杯のセルビア代表メンバーで、大会直前に行なわれた日本代表との親善試合では2得点を奪っている。セルビアリーグで得点王を2度獲得した経験もあり、日本の気候に慣れれば、ズラタンとのコンビは脅威となる。

まだまだ順位が大きく動く可能性を秘めた後半戦。

 現状では上位進出、残留争いのどちらもあり得る中位クラブもピンポイントで補強している。

●アルビレックス新潟(7位)
In:山本康裕(MF/磐田※)、イ・ミョンジェ(DF/蔚山現代※)
Out:ホージェル・ガウーショ(MF/契約解除)、キム・ジンス(DF/ホッフェンハイム)、小塚和季(MF/レノファ山口※)

●ベガルタ仙台(11位)
In:ハモン・ロペス(MF/FCヴォリン・ルーツィク)
Out:マグリンチィ(MF/契約解除)、ヴコヴィッチ(GK/契約解除)、山本大貴(FW/松本※)

●横浜F・マリノス(12位)
In:ラフィーニャ(FW/蔚山現代)
Out:ドゥトラ(DF/引退)

 新潟は攻守の要、レオ・シルバの負担を軽減するためにU-23日本代表経験のある山本、ドイツへと渡ったキム・ジンスの代役としてイ・ミョンジェがレンタルで加入している。横浜FMは伊藤翔と藤田祥史が最前線を務めていたが、今後はG大阪時代に2ケタ得点を記録したラフィーニャを軸に据えてくるだろう。

 首位・浦和から8位・川崎までの勝ち点差が8、そして9位・清水と17位・大宮までの同差がわずか5。

 新加入選手や新たな力の台頭次第で、順位は大きく変動しうる。そんな混戦模様のJリーグで選手たちが100%の力を発揮することで、日本サッカー全体のプレーレベルが底上げされていくはずだ。

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