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「手よりもすごいことを足でやる」
風間フロンターレが追求するもの。 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byYusuke Nishizono

posted2014/05/26 10:30

「手よりもすごいことを足でやる」風間フロンターレが追求するもの。<Number Web> photograph by Yusuke Nishizono

FCソウルとのACLの決勝トーナメント1回戦では2戦合計スコア4-4となり、アウェーゴールの差で敗退した川崎フロンターレの風間八宏監督。

スタイルを持ち、大きく変わるチャンス。

 今、フロンターレには、攻撃的才能を持ったタレントで溢れている。

 中村憲剛とボランチを組む大島僚太はトラップの技術が今季急激に伸び、持ち前のボールを運ぶ能力とパス能力をより正確に発揮できるようになった。小林悠は相手の逆を取る動きをさらに磨き、ザックの目に留まるまでになった。レナトは相変わらず厳しいマークを受けているが、それでも高速ドリブルは止められない。まだまだ発展途上だが、3位になった昨季よりさらに攻撃力が増している。

 ヨーロッパ中を見渡しても、ここまで大胆に、無謀に、確信を持って攻撃サッカーに挑んでいるクラブは、他にはバルセロナやバイエルンくらいだろう。

「今、Jリーグにはスタイルを持ったクラブがたくさん出て来ていて、大きく変わるチャンスだと思います。少なくともフロンターレは、それに挑戦して、成し遂げたい。うちの選手たちは、本気で取り組んでくれている。

 今でもあまり見たことがないサッカーを実現していると思いますが、さらにそれを凌駕したサッカーを見せたい。ただし、いつも言っているように、やるのは選手。彼らに武器を持たせるのが監督の仕事です」

サッカーファンを振り向かせるためにも「タイトル」を。

 ただし、やはり専門家だけでなく、一般のサッカーファンを振り向かせるには「タイトル」が不可欠だ。

 ACLでは決勝トーナメント1回戦でFCソウルの「5バック」を崩しきれず、トータルスコアは4対4で並んだものの、アウェーゴールの差で敗れてしまった。過密日程に苦しみ、J1では8位と足踏みしている(消化試合は1つ少ない)。

 W杯による中断期間を経て、フロンターレがどれだけのサッカーをJ1の舞台で見せるのか。真の革命はこれからだ。

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