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“モウ”対シメオネの個性派対決。
CL準決勝は屈指のカウンター合戦!
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2014/04/19 10:50
昨年5月の国王杯決勝でモウリーニョはレアル・マドリーの指揮官として、シメオネ率いるアトレティコと対決。延長の末、アトレティコが2-1で勝利している。
経験の面でチェルシーにアドバンテージか。
となれば、30日の第2レグでは、果敢なカウンター合戦で僅かながらチェルシーが有利。トランジションの素早さは互角で、かつ互いのFW陣はマークされるとしても、MF陣の決定力でチェルシーに分があると思われる。
国内での得点数において、エデン・アザール、オスカル、ウィリアンの3名によるプレミアでの25ゴールが、コケ、ガビ、アルダ、ラウール・ガルシアの4名によるリーガでの計20ゴールを上回っているという4月半ば時点の数字もある。
PSGとの第2レグで痛めたアザールのハムストリングが万全でなくても、アンドレ・シュールレという代役がいる。交代出場したPSG戦でも正確なボレーを決めたように、ゴール前での冷静さではシュールレが2列目要員でトップと言っても差し支えない。
更に集団としての冷静さにおいても、決勝まであと90分という興奮とプレッシャーの中、監督としてのシメオネを筆頭にCL準決勝初体験のアウェイチームを、8度目のモウリーニョ、テリーらの古株は7度目となるCL準決勝を戦うホームチームが凌ぐと考えるのが妥当だ。甲乙つけ難いカウンターの「強者」対決は、「巧者」としての試合運びがしやすいチェルシーに際どく軍配が上がると見る。