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“モウ”対シメオネの個性派対決。
CL準決勝は屈指のカウンター合戦! 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2014/04/19 10:50

“モウ”対シメオネの個性派対決。CL準決勝は屈指のカウンター合戦!<Number Web> photograph by Getty Images

昨年5月の国王杯決勝でモウリーニョはレアル・マドリーの指揮官として、シメオネ率いるアトレティコと対決。延長の末、アトレティコが2-1で勝利している。

 4月も後半に入り、欧州では国内外で優勝争いが佳境を迎えつつある。今季のイングランドでは、チェルシーだけがプレミアリーグとCLの双方で可能性を残してラスト1カ月を迎えた。

 そのチェルシーのリーグ優勝を「サッカー界のためにも歓迎できない」と言うのは、マンチェスター・シティのマヌエル・ペジェグリーニ監督だ。攻撃志向の指揮官は、「より多くの得点を上げ、より見応えのあるサッカーをするチームこそが王者に相応しい」と、その理由を説明している。

 たしかに、チェルシーがプレミア優勝戦線に踏み留まっている理由は、得点の多さではなく失点の少なさにある。4月13日のスウォンジー戦では、前半16分で10人になった格下相手に1-0留り。反面、無失点試合はリーグ戦だけで今年に入って10試合目となった。

 但しそのスタイルは、ペジェグリーニの発言から連想されるほどネガティブな守備重視ではない。チェルシーのカウンターは、2月のマンC戦(1-0)がそうであったように、アウェイであっても前半から4名が相手ペナルティエリアを目指してゴールを狙う。相手CKの場面では、中盤に2名を残し、更に2、3名が即座に後方から駆け上がっての反撃を意図している。得点意欲が低いわけではなく、攻撃陣も高い守備意識を持っているということだ。そして、この特長こそがCLベスト4入りを可能にした。

攻撃色の強化と、結果を両立してきたチェルシー。

 今季のチェルシーは、本来は堅守志向のジョゼ・モウリーニョ監督を先頭に、攻撃色の強化に取り組んでいる。とはいえ、勝者のメンタリティーを「自分のDNA」と呼ぶ指揮官と、要求レベルの高い富豪オーナーが結果を蔑ろにすることはない。

 バーゼルに足をすくわれたCLグループステージ第1節(1-2)で、守備面の警笛が鳴らされた。そこからカウンターの比重を上げたチェルシーは、ライバルと目されたシャルケからも2戦合計6得点0失点で2勝を奪い、グループ首位で決勝トーナメントに進出している。結果として、比較的楽なガラタサライを相手にベスト8に駒を進めることができた。

【次ページ】 「カウンター対決」の軍配はどちらに?

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