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J3開幕が変える「街クラブ」の形。
Y.S.C.C.、横浜第3のJチームとして。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO SPORT
posted2014/03/11 10:30
Jクラブとしての歩みを始めたばかりの横浜スポーツ&カルチャークラブ。J3として初の公式戦であることへの誇りか、選手たちの晴れ晴れとした表情が印象的だ。
「10年かけて『Jクラブらしいクラブ』になりたい」
Y.S.C.C.が「プロクラブ」として迎えた初戦のブラウブリッツ秋田戦。チームは序盤、与那城ジョージ監督率いる秋田にボールを支配され、前半で0-1のビハインドとなった。それでも後半に入って75分にFKから中西規真のヘディングシュートで同点に。昨年のJFLで2敗を喫した相手に対してのドローに、選手とスタッフは安堵の表情を浮かべていた。
そんなトップチームに向けて、サポーターに交じってジュニアチームや女子チームのメンバーたちも声援を送っていた。また「Y.S.C.C.」のジャージを着て、横浜駅から会場のニッパツ三ツ沢球技場に向かう子供たちの姿もあり、規模は小さいながらも地域との結びつきを感じられた。
「10年かけて『Jクラブらしいクラブ』になりたい」(野村さん)と語る通り、Y.S.C.C.を上のカテゴリで見られるのは少し先の話だろう。ただ、リーグ全体に“手探り感”があるJ3の意義を身近に体感できる一つの例として、Y.S.C.C.の歩みは貴重なものなのかもしれない。