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史上初の外国人監督が1年で交代!
男子バレー、これは可能性か混迷か。
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byNoriko Yonemushi
posted2014/02/14 10:50
アジア選手権で7度優勝し、ミュンヘン五輪で金メダルを獲得した栄光も今は昔、日本男子バレーは低迷を続けている。南部正司新監督はこの苦境にどう挑むのか。
会長はサトウ監督続投支持を公言していた!
日本協会の中にも様々な意見があり、昨年6月に新たに就任した羽牟裕一郎会長は、サトウ監督の続投を求めたひとりだという。
「昨年まで40年間、人は代わっても、同じ(日本人監督という)ラインの上をずっと走ってきた。そのラインを改めずして、世界に通用する日本バレーは構築できない。そういう考えのもと昨年外国人監督にしたわけですから、簡単にその考えを変えるのはどうなのかという思いがありました。南部監督が就任したからには、もちろん協会をあげてサポートしますが、お手並み拝見というところです」
南部監督の契約は、基本的には'16年リオ五輪までだが、羽牟会長は、「長いスパンで評価するというよりも、こまめに到達度をチェックし、伸びしろを見ます。成長曲線を明確に予想できるような材料が揃っているかどうか。口酸っぱく、文句を言っていこうと思います」と言う。
最後に「後退はさせません」と会長は語気を強めた。
ここまでトップが見解の違いを明らかにするのは驚きだ。この先に待つのは、可能性か、それとも混迷か。
とにかく、日本男子バレーには、もう足踏みしている時間はない。