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U-22アジア選手権、得点王を狙う
手倉森ジャパンの小さなエース。 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byGetty Images

posted2014/01/20 16:30

U-22アジア選手権、得点王を狙う手倉森ジャパンの小さなエース。<Number Web> photograph by Getty Images

10番を背負う、小さなリーダー中島翔哉。東京VからFC東京への移籍はホームを同じくする禁断の移籍だが、本人にとってはJ1への大きなステップアップになる。

J最年少ハットトリックを達成した164cmのテクニシャン。

 高校2年の'11年にU-17ワールドカップに出場した中島は、翌'12年、高校3年で東京Vのトップチームに2種登録され、Jリーグデビューを果たした。その試合でゴールを決めただけでなく、出場5試合目にして18歳59日でハットトリックを達成し、Jリーグ最年少記録を樹立した選手、と言えば覚えている人も多いかもしれない。

 かねてから世代屈指のテクニシャンとの呼び声が高く、そのテクニックは今大会でも存分に発揮されている。

 トラップしたボールは自然と相手DFから遠い位置に置かれ、敵の動きを見極めて常に仕掛けていこうとする。164cmの中島に大柄なDFが翻弄される様子は見ていて痛快で、正確なプレーの中にも、遊び心のこもったプレーがちりばめられている。

 U-17代表時代のチームメイトで、昨季J1で32試合に出場した石毛秀樹(清水)も「翔哉は昔から個の能力が飛び抜けていた。今大会ではその能力を100%出し切れているなって感じます」と認めている。

 見ている人が楽しめるプレーをすること――。それが中島にとってのサッカーだという。

「もちろん結果は大事だし、勝ったら嬉しいんですけど、多くの人に喜びを与えるプレーをするほうが僕にとっては大事なこと。自分が楽しんで、チームも楽しんで、見に来てくれた人も楽しめる。そんなプレーを毎試合心掛けているし、それがサッカーの本質だと思っています」

「最初からそれ(得点王)を狙っている」

 ピッチ上のプレーだけでなく、取材エリアでも強気な姿勢が頼もしい。

 目標を問われれば「今年ワールドカップがある。選手なので、そこは意識しています」と語り、背番号(10番)について訊かれれば、「何番でもいいけど、周りが期待してくれるなら、活躍するしかないでしょう」と言い、得点王も見えてきたが、と振られれば、「最初からそれを狙っているし、この大会のベストプレーヤーになることを目指している」と答える。

 それが冗談やリップサービスではないのは、真剣な表情を見ればよく分かる。決して饒舌なタイプではないが、刺激的な言葉が次々と紡がれていくのは、自分に自信を持っている何よりの証しだろう。

【次ページ】 コンディションは万全。視線は既に欧州へ。

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