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マンU対チェルシーはスコアレスドロー。
ルーニーは残留へ……そして香川は? 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2013/08/27 12:10

マンU対チェルシーはスコアレスドロー。ルーニーは残留へ……そして香川は?<Number Web> photograph by AP/AFLO

現在27歳、フットボーラーとして充実の時期を迎えているルーニー。国内最高の才能が、移籍問題で輝きを削がれるのはあまりにも惜しいことだ。

 プレミアリーグ開幕2週目にして実現した、8月26日のマンチェスター・ユナイテッド対チェルシー。結果は両軍無得点の引分けに終わった。

 優勝候補同士の直接対決は、注目の新監督対決でもあった。しかも、デイビッド・モイーズにとっては、公式戦でのホーム・デビュー。アレックス・ファーガソンの後任に抜擢された、マンUの「選ばれし者」は、観戦プログラム上で「後継者としての資格を示したい」と決意を表明していた。

 一方、チェルシーに復帰したジョゼ・モウリーニョにとっても、格下相手の2連勝後に訪れた初の大一番だった。自称「選ばれし者」としては、名将としてのプライドを懸けた一戦でもあったに違いない。試合前の会見で、世界最大級のクラブであるマンUから就任要請がなかった無念を問われると、現職で本望とばかりに「チェルシー」との一言で切り返していたのだ。

チェルシー移籍が噂されるルーニーはどうなった?

 勝ちにいく姿勢で試合に入り、最終的に負けなかった両監督は、1ポイント獲得に納得しているだろう。

 モイーズの攻撃姿勢は、前線の「1+3」にファンペルシ、ルーニー、ウェルベックというストライカー3名を起用したことからも明らかだった。

 実際、マンUは優位に試合を進めた。だが、相手MF陣の果敢な守備と、CBのジョン・テリーを中心とするDF陣の堅守の前に、ポゼッションをチャンスの数に反映できなかった。

 対照的に、チェルシーの先発メンバーにFWはいなかった。

 前線を埋めた攻撃的MF4名(シュールレ、アザール、デブライネ、オスカル)の素早い連係で、機動力に不安のある敵の最終ラインを揺さぶるつもりだったのだろう。しかし、1トップを任されたアンドレ・シュールレは、相手CBのネマニャ・ビディッチらに存在を消され、背後の3名は守勢の中でポジションを下げざるを得ず、遠めからのシュートが精一杯となってしまった。

 但し、最大の注目を浴びていた攻撃タレント1名は期待を裏切らなかった。

 先発するのか、しないのか? 移籍するのか、しないのか? チェルシー入りの噂が絶えなかったマンUの10番、ウェイン・ルーニーだ。

 ただでさえプレッシャーのかかるビッグゲームで、故障で出遅れたプレシーズンを経ての今季初先発。しかも、相手は、意中の移籍先として知られているチェルシー。直前にはモウリーニョが、対戦後の第3弾オファーを示唆する発言で、ルーニーに注がれる視線をさらに熱いものにしていた。

【次ページ】 マンU攻撃の要所では、すべてルーニーが絡む。

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