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ピケとS・ラモスが語るコンフェデ決勝。
ブラジルに圧倒された“最悪の一日”。 

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豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/07/01 13:00

ピケとS・ラモスが語るコンフェデ決勝。ブラジルに圧倒された“最悪の一日”。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

通算4ゴールを挙げるなどの活躍で大会MVPに輝いたネイマール。スペインとの決勝では、新たにチームメイトとなるバルセロナの選手の前で自らの力を証明した。

セレソンのFWが積極的に守備に貢献している光景。

 前半15分、カウンターからネイマールが裏に抜けたところをアルベロアが倒し警告を受けた。28分には、ドリブルで中盤を突破したフッキのパスからオスカルが抜け出したところをセルヒオ・ラモスが倒してしまい、こちらも警告をうけている。どちらも、この試合の展開を象徴するようなシーンでもあった。

 早すぎた失点により、ブラジル攻撃陣の持ち味が出やすくなったこと。ふたりともそう口を揃えるが、セルヒオ・ラモスはさらにもうひとつ付け加える。

「ブラジルが高い位置からプレスをかけてきた。うちは上手くボールを繋ぐことができずに、ほとんど自陣でボールを奪われていた」

 この日のブラジルが素晴らしかったのは、3点を奪った攻撃面だけではない。フレッジやフッキは前半から体を張って守備に貢献した。その下では、ポジショニングセンスのあるルイス・グスタボと、球際の競り合いに強いパウリーニョが待ち構えている。ブラジルの前からの守備は、スペインの十八番でもある中盤でのパス回し――ブスケッツ、シャビ、イニエスタの連係を完封した。

 スペインがブラジルの激しいプレスの前にボールを自陣でカットされると、ボールはオスカルやネイマールらへと繋がり、若きタレントたちが待ってましたとばかりに仕掛けていく。

「普通は決勝でこんなに失点するものじゃないんだけど……」

 ブラジルの2点目。

 前半44分にネイマールはドリブルでエリア内に近づき、一度中央のオスカルに預け、左裏のスペースで受け、左足で蹴り込んでいる。

「この1点がブラジルを勢いづけ、流れは彼らのものになってしまった。普通は決勝でこんなに失点するものじゃないんだけれど……」

 セルヒオ・ラモスは悔やむ。

 後半開始直後に決まったフレッジの3点目により、試合は事実上決着した。この時も広大なスペースを活かした攻撃で、フッキからのボールをネイマールがスルーし、フレッジが決めたものだ。

【次ページ】 さすがのイニエスタも毎回3人を抜くことは無理だった。

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