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<特別インタビュー>
サウサンプトンでの挫折から甦るか!?
再び代表へ――李忠成の臥薪嘗胆。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byToshiya Kondo

posted2013/05/11 08:01

<特別インタビュー>サウサンプトンでの挫折から甦るか!?再び代表へ――李忠成の臥薪嘗胆。<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

Jリーグに復帰した今季は途中出場を含め全試合に出場中(2013年5月6日現在)。2012年2月のW杯3次予選ウズベキスタン戦以降遠ざかっている代表への思いを語った。

Jリーグ復帰を決断した12時間後には日本への機上に。

――3月、練習中に右足甲を踏まれてじん帯損傷の診断でした。

「全治まで6~8カ月と言われて、嘘だろって思いましたよ。でもやっぱり、長くかかってしまった。ケガを治すことに専念して、毎日、英語の勉強ばかりやってました。ただようやく復帰してカップ戦で点を取ったりしても、全然パフォーマンスが上がっていかなかった。口では『もう80%、90%戻ってきました』と言いましたけれど、実際は50%~60%ぐらい。ようやく良くなってきたなと思えたのが今年に入ってからなんです」

――このまま行けばリーグ戦出場のチャンスもあったのでは。

「コンディションが上がってからは(リーグ戦で)ベンチにも入れたし、このまま行けばリーグ戦でも出してくれるんじゃないかって感触は確かにありました」

――それでも日本復帰を選んだ理由は?

「迷いましたよ、相当。(決め手になったのは)コンディションが上がってきて、自分の成長したところを見せたい、と。そう考えたときに今、サウサンプトンで出たり出なかったりするよりも、ここは(日本で)しっかり試合に出て、自分を見せられるほうがいいんじゃないかと。もちろん、日本代表のことも大きいですよ。コンフェデに出るのもひとつの目標ですから。そう決心して、12時間後には日本行きの飛行機に乗ってました。ポチェッティーノ監督も評価してくれてましたし、引き留められもしました。だからこそ、この決断は絶対に成功させなくちゃいけないという思いが強い」

「自分のサッカー人生は、あと5年ぐらいだと思ってる」

「自分のサッカー人生は、大体あと5年ぐらいだと思ってるんです。そしてそのうち成長を続けられながら100%の力で動けるのは、あと3年ぐらいじゃないかって僕は考えている。そうしたらひょっとしてここが最後の大きな岐路になるのかもしれない、と。これから(レンタル期間が終わって)サウサンプトンに戻るかもしれないし、東京に残るかもしれないし、全然違うところに行くかもしれない。それはわからないです。でもひとつはっきり言えるのは、コンディションの上がってきた今が自分にとってはすごく重要な時期だということ」

――サウサンプトンではザッケロー二監督とも話す機会もあったとか。

「(移籍前)ザックさんがサウサンプトンの試合に立ち寄ってくれました。『試合に出られそうか?』とか『このサウサンプトンはいいチームだと思うよ』とか気に掛けてもらっているのは凄く有難いですね」

――代表のことはずっと気になってました?

「もちろん。最終予選でも、フランス、ブラジルと戦った欧州遠征でも(自分が)先発で出たら、途中から出たら、を想像しながら試合を見てましたから。みんな凄くうまくなってる感じがします。圭佑も真司も岡崎もキヨ(清武)を含めてみんな。いいチームになってると思います」

【次ページ】 FC東京で成長を遂げなければ、W杯では戦えない。

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