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4人の“FW”香川、岡崎、清武、乾。
それぞれの葛藤と代表のこれから。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2013/04/12 10:31

4人の“FW”香川、岡崎、清武、乾。それぞれの葛藤と代表のこれから。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

右上から反時計回りで香川、岡崎、清武、乾。4人の“FW”は、6月4日、埼玉スタジアムで迎えるオーストラリアとの決戦でどんな成長を見せてくれるのだろうか。

ヨルダン戦、左右両サイドで起点となった清武。

 迎えた3月26日のヨルダン戦では、香川がトップ下、岡崎が右FW、清武が左FWに入り、乾はベンチで試合開始のホイッスルを聞くことになった。

 清武は前半、左サイドバックの酒井高徳やトップ下の香川とのコンビネーションから左サイドを制圧。前半38分には、対応する敵の右サイドのザハランを交代に追いやった。後半途中からは右サイドにまわり、今度は右サイドバックの内田、トップ下の香川と連携して攻撃の起点を作っていく。後半24分には香川のゴールをアシスト、さらには内田がPKを獲得したのも清武のパスを受けた直後のことだった。

「むこうは3回くらいのチャンスのうち2回を決めて、うちは10回のうち1回しか決められなかった。それを決定力の差と言われればそうだと言うしかないなという感じはありますけど……」

 そんな長谷部の言葉通り、この試合では、コーナーキックから先制点を許し、さらにはミス絡みで失点を重ねた。試合には1-2で敗れ、W杯出場権獲得はお預けとなった。

 日本で唯一のゴールを決めた香川は自らの責任を口にした。

「ゴール前での最後の崩しや精度はやっぱりちょっと足りないですね。個人的にもレベルアップしないといけないなというのを改めて感じましたし、精神的に強くならないといけない」

乾、清武が語る香川のパフォーマンスと自らの課題。

 後半41分に清武と代わって出場した乾は、冷静に試合を振り返り、むしろ、同僚の活躍を強調した。

「真司は点とってるしね、実際。どこが悪いとか、そういうことはないと思う。むしろ、良かった。キヨも良かった。あの2人がしっかり攻撃を組み立てていたし。岡ちゃんもやっていたし。あとは決めるだけ。まぁ……そこだけです」

 清武も同じような意見だ。

「真司君のトップ下が悪かったわけじゃないと思うし。実際、真司君経由の攻撃でほとんど崩してたから」

 そのうえで、自らのプレーについて反省を口にする。

「あとは……シュートの意識とかじゃないですかね。俺の場合は、ゴールに向かう姿勢だと思います。打てるところでシュートを打っていたら……。口ではそう言えるし、自分の頭ではわかってるんすよ! わかってんですけどね……。そこが、自分のまだまだ、ダメなとこなんやなって思う」

 試合後、勝利の混乱からか、ヨルダンサッカー協会は十分な取材エリアを用意できなかった。

 長谷部と並び、ふだんは大勢の記者を前に話す香川は、試合直後はTV中継の短いインタビューに応えただけだったが、マンチェスターへの帰り、ヨルダンの空港で記者たちに囲まれることになった。そこで香川をかばうように寄り添ったのが清武だった。記者たちは香川になかなか近づけない。ピッチの上と同じように、心遣いを見せた彼は、その理由をこう語った。

【次ページ】 「真司君が背負っているものがたくさんあった」(清武)

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